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復活の鍵「世代交代」と「鹿島イズム」過去最長6年無冠乗り越え

[ 2016年12月4日 09:10 ]

明治安田生命JリーグCS決勝第2戦 ( 2016年12月3日    埼玉 )

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 リーグでは過去最長となる6年間の無冠期間を乗り越えてつかんだ18個目のタイトル。その裏には「世代交代」と「鹿島イズム」があった。09年に3連覇を達成したメンバーの多くは移籍、または引退。今も在籍する当時の主力は小笠原と曽ケ端しかいない。96年から20年以上にわたり強化部長としてチーム強化に携わってきた鈴木満常務取締役は「チームをつくり替えないといけない状況にいた」と数年前を振り返る。

 外部からの安易な補強に頼るのではなく、13、14年にかけて意識的に世代交代に着手した。11年に加入した昌子と土居は14年から主力に定着し、13年に加入した植田も14年から出場機会を増やした。一方で、ユースからの昇格選手も今季は4人に増やすなど、自前の選手の育成を強化。今季はユース出身で20歳の鈴木が台頭し、日本人の高卒2年目ではOBの柳沢氏が持つクラブ最多得点記録に並ぶリーグ戦8得点を挙げた。「13年、14年に土台をつくって、そこから勝負。大きい意味では狙い通りきている」と鈴木氏は言う。

 一方で伝統の「勝負強さ」は健在。「勝ちに対するこだわりや欲求が勝者のメンタリティー。それが選手から選手にずっと受け継がれてきている」。練習から互いに意見を言い合い、試合さながらの激しいプレーを実践する姿は黄金期と変わらない。監督や選手が代わっても脈々と受け継がれた「鹿島イズム」が、18冠目に結びついた。

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2016年12月4日のニュース