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前回決勝対決はオランダ苦戦必至 大敗の危険も

[ 2014年6月13日 13:30 ]

初戦へ向け調整を進めるオランダ代表のファンペルシー(AP)

W杯1次リーグB組 スペイン―オランダ

(6月13日 サルバドル)
 サッカーワールドカップ(W杯)第2日の13日(日本時間14日)の注目は前回大会決勝カードのスペイン―オランダ戦。サッカージャーナリスト粕谷秀樹氏に展望を聞いた。

 前回大会の決勝が再現されるのだから注目カードのひとつには違いない。しかし、オランダは苦戦必至であり、圧倒的な大差で敗れる危険性までもが浮上してきた。

 オランダ守備陣はワールドカップの経験者が皆無。1対1の対応、スピード、カバリング、ラインコントロールなど、近代フットボールのDF陣に求められる要素を満たした者もだれひとりとしていない。従って、現世界チャンピオンのスペインに愚弄(ろう)されるケースも覚悟すべきだろう。ファンハール監督が自他ともに認める戦術家といっても、スペイン迎撃プランは構築するのは至難の業だ。それほど、今回のオランダDF陣は層が薄く、脆弱(ぜいじゃく)だ。

 さらに満身創痍(い)のファンペルシーが、スペイン戦を回避するという噂がまことしやかにささやかれはじめた。コンディションがすぐれないポイントゲッターに無理をさせず、残り2試合に決勝トーナメント進出をかける──。プランニングとしては悪くない。

 ただ、ファンペルシーの欠場はスペインからプレッシャーを取り除き、より攻撃的になることを意味している。当然、経験不足のオランダDF陣は追い込まれ、青息吐息、右往左往……。

 過去に出場した7大会の初戦は5勝2分。無敗を誇るオランダだが、そのポジティブなデータも、今回に限っては無用の長物だ。

 ◇粕谷秀樹(かすや・ひでき) 東京都・下北沢生まれ。「日本スポーツ企画出版社」にて週刊サッカーダイジェスト副編集長、月刊(後に月二回刊)ワールドサッカーダイジェスト初代編集長、同社の編集局次長などを経て、2001年に独立。現在は「スカイパーフェクTV!」、「Jスポーツ」などで、欧州チャンピオンズリーグ、プレミアリーグの解説者として活躍中。

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