東京V、今度は広島に泣きついた!またも“金の卵”売却の裏に資金難

[ 2014年2月9日 13:44 ]

東京Vユース時代のMF吉野恭平(左)

 J2東京VのU―21日本代表MF吉野恭平(19)がJ1広島に完全移籍し、今季は期限付き移籍でそのまま東京Vでプレーすることが9日、両クラブから発表された。

 欧州では珍しくないケースだが、日本ではまだレアな今回の移籍劇。その背景には、東京Vの深刻な資金難がある。

 東京Vは先月、やはりアカデミー育ちでU―21日本代表のMF中島翔哉(19)をJ1のFC東京に完全移籍させたばかり。中島は即座にFC東京から期限付き移籍となり、J2富山でプレーしている。その移籍で東京VはFC東京から推定3000万円の移籍金を得たが、東京Vにとっては“焼け石に水”に過ぎず、大幅な赤字を解消するにはほど遠かった。

 そのため、クラブは、ユース出身で契約も残す吉野を筆頭候補に、再び複数選手の放出を画策。その結果、吉野を高く評価した広島へ推定2000万円の移籍金で完全移籍することに落ち着き、出場機会などを考え、そのまま“レンタルバック”という形で今季は東京Vでプレーを続行することに決まった。

 宮城県仙台市出身の吉野は、故郷から東京Vユースに単身で“サッカー留学”し、昨年トップチームに昇格したばかり。各年代の代表歴を持ち、U―21日本代表メンバーとして出場した1月のU―22アジア選手権(オマーン)では4試合中3試合にフル出場した将来性豊かなボランチで、センターバックもこなす。

 プロ1年目の昨季は9試合に出場。中島同様、東京Vの未来を担うはずだった逸材で、U―21日本代表の手倉森誠監督(46)も手倉森ジャパンの中心選手にと大きな期待を寄せている。

 本来なら東京Vのスター候補として大切にクラブで育てなければいけない存在だが、東京Vの経済状況がそれを許さず、今回の電撃移籍となった。

 なお、他にもクラブが放出を画策している選手は複数存在しているが、現時点で移籍先は見つかっておらず、東京Vの資金難は開幕まで1カ月を切った現在、“待ったなし”の状態となっている。

 ◇吉野 恭平(よしの・きょうへい)1994年(平6)11月8日、宮城県仙台市生まれの19歳。東京Vユースから2013年トップチームに昇格。昨年3月24日の熊本戦(味スタ)でデビューし、9試合に出場した。背番号は昨季の23番から今季2番に昇格したばかり。1メートル82、70キロ。利き足は右。

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