藤井正弘の血統トピック

【宝塚記念】今年G1・5勝 ディープ産駒が前半締めくくる

[ 2019年6月20日 05:30 ]

 良くも悪くも大ニュースの連続となった19年上半期の日本競馬だが、仕事柄、最も衝撃度が大きかったのは、やはり血統マーケットの絶対王者ディープインパクトの種付け休止。来年度産世代の超品薄状態を見越して、間近に迫ったセレクトセールでは恐らく空前の産駒争奪戦が繰り広げられるだろう。

 17日現在、産駒の獲得賞金は昨年より約8億円多い39億5526万6000円。74億9307万8000円のキャリアハイを記録した16年を上回る勢いでリーディングを独走するチャンピオンサイヤーも17歳となった。昨年まで12年の累計2780頭に交配してきた勤続疲労を考慮しても、そろそろ無理が利かなくなって不思議ではない。

 折しも、始まったばかりの2歳戦ではキズナ、リアルインパクトといった後継ルーキーサイヤーの産駒が続々と勝ち上がっている。令和元年は後年、競馬史的には種牡馬ディープインパクトの集大成の年と位置づけられることになるかもしれない。

 前半戦を締めくくる古馬頂上決戦にはアルアインとマカヒキのクラシックホース2頭出し。過去7年で16年マリアライトの1勝のみという苦手G1の1つだが、今年はついに懸案だった春の天皇賞攻略を果たすなど、すでにG1・5勝を挙げている。年間10勝の自己ベスト(14年)更新に一歩近づく公算大だ。(サラブレッド血統センター)

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