藤井正弘の血統トピック

【NHKマイルC】バッハ大舞台で潜在能力発揮

[ 2019年5月2日 05:30 ]

 平成最後のG1をワンツーで締めくくった種牡馬ディープインパクトは、令和最初のG1にも桜花賞馬グランアレグリア、きさらぎ賞勝ちのダノンチェイサーの2頭出し。改元を挟んでの“2週連続”も十分にあり得る状況だが、今週はそれ以上に「母の父」としての3頭出しの方に目が行く。ニュージーランドT3着のヴィッテルスバッハ、ファルコンS勝ちのハッピーアワー、そしてマイル路線に切り替えたグレード2勝のファンタジスト。マイラー製造サイヤーとしての高性能は母の父としても不変という証明だろう。

 今年で産駒デビュー10年目を迎えたディープインパクトは現在、BMSリーディング10位。今や不動のチャンピオンブルードメアサイヤーとなったサンデーサイレンスが初めてBMSリーディングでベスト10入りしたのは、同じく産駒デビュー10年目だった。偉大な父に極めて近いペースでブルードメアサイヤー部門に進出しているのである。

 ヴィッテルスバッハは3代母が愛1000ギニー馬ケイティーズ。去る4月15日、母国の米国で大往生を遂げた3年連続JRA賞最優秀牝馬受賞の女傑ヒシアマゾンは祖母の半妹で、いとこには国内外でG13勝のJRA賞年度代表馬アドマイヤムーンがいる。大舞台向きの潜在能力を見込める一族だ。(サラブレッド血統センター)

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