【オグリの孫がデビュー(1)】JRAで唯一“芦毛の怪物”の血を引くレディアイコ 尾関師「ロマンある」

[ 2021年6月17日 16:36 ]

レディアイコ(ローレルクラブ提供)
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 待ちに待ったデビュー戦だ。現役時代にG1を4勝して“芦毛の怪物”と呼ばれたオグリキャップの孫、レディアイコ(牝3=尾関、父モーリス)が19日の東京3R・3歳未勝利(ダート1400メートル)でデビューする。馬主は㈱ローレルレーシング。鞍上は永野猛蔵(18)。祖父の感動のラストランとして知られる90年有馬記念の約12年後に生まれたルーキーとのタッグだ。

 母のミンナノアイドルは10年に25歳で死んだオグリキャップの最後の産駒。レディアイコは母の3番子で、JRAの現役馬で唯一、オグリキャップの血を引く馬となる。体はかなり小ぶりで、推定馬体重は380キロ。レース経験がある馬にまじってのデビューとあって、尾関師は「簡単ではないと思います」と控え目。ただ、同時に「おじいちゃんの血を引いて芦毛で、ロマンがありますね」と柔和な笑み。それもそのはず、母も手がけていたとあって思い入れは強い。

 「オグリの子であるお母さんもウチの厩舎でやらせてもらいました。いいところはあったけど、脚元が弱くて1走だけで引退することになったんです。この子は小ぶりだけど、お母さん同様に持っているものはありますよ。走りからは一概にダートだけという感じもないですね。しっかりデビューして、頑張ってもらいたいです」

 ミンナノアイドルの初子のストリートキャップ(牡9=父ゴールドアリュール、引退)はJRAで3勝。2番子のミンナノヒーロー(牡4=水沢・佐藤、父ゴールドアリュール)はJRAでデビューできなかったものの、4月25日に地方・水沢で待望の初陣。そこは惜しくも2着に敗れたが、5月9日に初勝利、24日に2勝目、そして6月25日に3勝目を挙げた。JRAに復帰できる条件をクリアしたので、いつかはレディアイコと一緒に走ることがあるかもしれない。

 オグリキャップがデビューした笠松競馬は、調教師や騎手の馬券不正購入問題などで、1月から開催を自粛している。そんな中でミンナノヒーローとレディアイコが元気に競馬場を走ることは、オグリファンにとって大きな希望になるに違いない。まずは無事に、そして一つでも上の着順でゴールできることを願いたい。

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