セクシー田中さん作者急死問題 原作者の思いどこまで伝わっていたのか?

[ 2024年2月12日 07:30 ]

「セクシー田中さん」第1巻 書影

 【芸能 覆面座談会】ワイドデスク 昨秋放送の日本テレビドラマ「セクシー田中さん」の原作漫画を手掛けた芦原妃名子さんの急死は衝撃だった。

 週刊誌記者 原作に忠実なドラマ化を頼んだはずが、制作過程でそう思えない脚本が上がってきたとのことだった。放送時には芦原さんが求めた修正が反映されたようだけど。

 リポーター 最後の2話は芦原さん本人が脚本まで書いた。異例のことだ。漫画連載自体が激務なのに、並行してドラマの脚本を書いて心身とも疲弊していたのは間違いない。

 本紙デスク 漫画の実写化に、作者と編集側が納得できない演出が加わるのは昔からの“あるある”。出版関係者からは、ドラマ化で作品の認知度アップを期待する作者や出版社側に対し、上から目線なテレビマンも多かったと聞いた。でも最近はドラマ化が以前ほど単行本の売り上げに影響しないというし、原作に忠実な方がウケるとテレビ側も分かっていて、むちゃな改変が減ったとも聞くけどね。それだけに何が起きていたのか気になる。

 リポーター 芦原さんの思いはどこまで共有されてたんだろう。ドラマの脚本を担当した相沢友子氏は今月8日のSNS投稿に、芦原さんがブログで表明した脚本を巡る経緯について「初めて聞くことばかり」などとつづった。相沢氏には伝わってなかったのかな。

 週刊誌記者 小学館内で「セクシー田中さん」の掲載誌を含む女性向け漫画の部署、第一コミック局「編集者一同」が同じ日に声明を出し、伝わっていたはずとしていたね。根拠は、ドラマ開始前に発売された原作単行本に芦原さんが書いた経緯説明。当然、相沢氏も読んで知っていたはずという内容だ。

 ワイドデスク この声明が「小学館」でも「第一コミック局」でもなく「編集者一同」名義なのが気になる。スポニチの取材じゃ、会社側のストップを押し切ってまで出したんだって?

 本紙デスク 声明の出る2日前には小学館が社内向け説明会で、一連の経緯説明を「社外に発信しない」と伝えている。これに対する社員の反発、困惑は相当大きかったようだ。漫画家や読者の反発も凄かった。現場の危機感が上層部には伝わってないようだ。同じ日に小学館は経緯の調査は進めると発表したけど、本紙の取材ではそれを社外に発信しない方針に変わりはないとのことだった。

 週刊誌記者 日本テレビ側の発表も待たれるね。芦原さんの死去が報じられた直後に「最終的に許諾いただけた脚本を決定原稿として放送」したと発表したけど、芦原さんの要望がどう扱われたか、より詳細が知りたい。漫画のドラマ化の今後を大きく左右しかねない一件だから、関係各所は経緯の検証をしっかりやってほしい。

続きを表示

「美脚」特集記事

「STARTO ENTERTAINMENT」特集記事

2024年2月12日のニュース