王将戦第4局 藤井王将の▲1六飛に控室騒然 意外な一手も、直前の菅井八段の指し手を無効化

[ 2024年2月8日 14:21 ]

<第73期ALSOK杯王将戦第4局・2日目>熟考する藤井王将(撮影・藤山 由理、大城 有生希、会津 智海、光山 貴大)
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 将棋の藤井聡太王将(21)=8冠=に菅井竜也八段(31)が挑戦する第73期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負第4局2日目が8日、東京都立川市の「オーベルジュ ときと」で行われている。昼食休憩明けに藤井が指した57手目▲1六飛を見て、控室は騒然となった。

 控室では▲3四飛以降の手順が検討されていたが、藤井が57分の考慮で指したのは▲1六飛。動きが大きく、本来なら広い場所に使いたい手持ちの飛車を狭い端に打ち、立会人の中村修九段(61)と、会場を訪れていた勝又清和七段(54)は「そこに打つのか!」と驚きの声を上げた。

 だが盤面を見ると菅井の馬の逃げ場がない状態。菅井にとって、攻めの手がかりにつなげたい馬を取られるのはかなり痛い。中村は「菅井八段の狙いを消す一手ですね」と分析。新たな攻めの拠点を作ろうにも隙がない。勝又も「何も指させないぞ、という藤井王将の気持ちを感じます」と話した。

 それを見た菅井は△2六飛と馬を守るために、手持ちの飛車を投下。飛車交換で馬が残るも、56手目に菅井が指した△3六馬の一手が無効化。直前に指した一手を否定された形になる。勝又は「55手目時点の局面に戻った上に、手番も藤井王将に渡してしまった」とし、菅井にとっては精神的にも苦しい展開となった。

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