ジャニーズ 紅白危機 出場組数減の可能性 今後のテレビ界に影響大

[ 2023年9月9日 05:10 ]

東京・渋谷のNHK。紅白歌合戦でどのような判断をするのか注目される
Photo By スポニチ

 ジャニーズ事務所がジャニー喜多川元社長の性加害を認め、少年隊の東山紀之(56)の社長就任を発表してから一夜明けた8日、再出発へと踏み出した。「A.B.C―Z」の河合郁人(35)は情報番組で号泣。事務所再建に向けて「タレントも責任を持って、(事務所を)しっかりつくっていかないと」と語った。一方で、スポンサー撤退はこの日も加速。タレントのテレビ出演にも波及する可能性が高く、大みそかのNHK紅白歌合戦への影響も必至だ。

 河合はコメンテーターを務めるTBS系「ゴゴスマ」に生出演。事務所の一員として謝罪した上で「僕はジャニー喜多川氏に対して許せない気持ちです」と語り「ジャニーズ事務所」の名称についても「変えた方がいいと思う」と創業者と決別する姿勢を見せた。

 涙を見せたのはファンへの思いを聞かれた時。「タレントよりもファンの皆さんの方が絶対つらい思いをしている」と言葉を絞り出し、再出発を誓った。NEWS小山慶一郎もSNSで「僕たちは僕たちのエンターテインメントを続けていきます。とってもファンの皆さんに会いたいです」とつづった。

 タレントが再生への気持ちを強くするのとは裏腹に待つのは苦難の道だ。8日はアサヒグループホールディングスとキリンホールディングスがタレントを広告起用しないことを発表。前日7日も日本航空などが当面の広告起用を見送るなど、今後も撤退の流れが続く可能性が高い。

 テレビ界も転換点を迎える。キー局の編成担当者は「報道や情報番組のキャスターでジャニーズタレントが出ることは難しいのでは」と指摘した。どこまでジャニーズ離れが続くのか。その象徴となりそうなのが、芸能界最大のイベントである大みそかのNHK紅白歌合戦だ。

 ここ数年、ジャニーズの出場組数は5、6組で推移。20年は白組全21組の3分の1を占める7組だった(後にSnow Manが辞退)。今年も上半期のオリコンシングルランキングでKing&Princeが首位に立ち、Snow Man、SixTONES、なにわ男子も6位までにランクイン。通常なら多数の出場が見込まれるが、NHKは7日に出演者の起用に関し「今後は所属事務所の人権を尊重する姿勢なども考慮する」とコメントを発表。出場者の選定に影響を与えることは間違いない。

 かつて紅白は高視聴率を獲るためにジャニーズ頼みだった。SMAPが大トリを務め、中居正広が司会を担当。それを受け継ぐ形で10年から嵐が5年連続で白組司会を務め、大トリも飾るなど番組を盛り上げた。それが最近は前半の第1部に多くの若手グループが登場。かつてほどのジャニーズ頼みではなくなったものの視聴率の下支えとなっている。

 民放関係者は「性加害の被害者側である所属タレントが仕事面で実害を被ることは果たして正しいのか。我々テレビ局はこうしたことも考慮しながら決める必要がある」。出場組数、出方も含め、紅白が出す結論は今後のテレビ界に大きく影響を与える。

続きを表示

「美脚」特集記事

「STARTO ENTERTAINMENT」特集記事

2023年9月9日のニュース