小室哲哉 「Get Wild」に込めた思い「売れないと先がない。ヒットしないといけない曲」

[ 2023年9月3日 17:36 ]

小室哲哉氏
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 音楽プロデューサー小室哲哉(64)が、3日放送の日本テレビ系「カズレーザーと学ぶ特別版 シンレーザーと学ぶ」(後3・55)にVTR出演し、「TM NETWORK」の代表曲「Get Wild」の制作秘話を明かした。

 8日公開のアニメ映画「劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)」(総監督こだま兼嗣)の公開前特番。テレビアニメシリーズで、エンディングテーマに起用されているのが「Get Wild」だった。

 小室は「“エンディング曲に決まったよ”という一報だったので、主題歌じゃないんだ…という気持ちの方が大きかったですね」と、当時の率直な気持ちを打ち明けた。それでも「TM NETWORKもこれが売れないと、先がないよというギリギリな時代の、僕らにとっては大事な、ヒットしないといけない曲だった」と振り返った。

 曲はアニメ制作側のリクエストに応える形で完成していったという。「十数カ所は直したと思うけど、そこまで細かくオーダーされたのは初めてで、結構戸惑った」。具体的には、「“アニメのタイトルを何回もコールするものではなく、テーマ曲でなくてもいい。どちらかというとイメージソングで”と言われた感じがする」という発注内容だったという。

 ところが、制作側の最初の反応は「簡単に言うと、“ちょっと違う”という」と、まさかのダメ出しだった。番組では、貴重な「Get Wild」のバージョン・ゼロも公開。完成版に比べると静かでふわっとしたイントロで、小室も「入り方がぐちゃっとしていますね。どっから歌うんだろうという感じで」と苦笑いした。

 制作陣からは「毎回、ドラマが終わって、次につながるようになる。必ずかっこいい側の冴羽リョウで終わる。そこに、エンディングが入ってきて欲しい」というリクエストが。「“今いただいているテープだと、すっとエンディングに入っていけないので”(と言われた)。監督さんたちも皆さん、“エンディングに懸けよう”という気持ちはもちろん、ありましたね」。小室も、制作陣の心意気を感じながら曲を作っていった。

 小室はイントロを二段構えにして、強弱を保ったままエンディングに向かう進行に。「小室哲哉のヒット法則の一つ」で、サビのメロディーを冒頭に持ってくる“サビ頭”も採用した。スピード感を生み出す16分音符や、多幸感を感じる転調を駆使して、楽曲を仕上げていったという。小室の音楽理論が詰め込まれた楽曲に、歌ネタを得意とするお笑いタレントこがけんも「理屈、理屈」と驚いていた。

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