マッチ 中野サンプラザに“感謝のぶる~す”7月閉館前に単独ラストステージ「やっぱり寂しい」

[ 2023年3月4日 04:00 ]

熱唱する近藤真彦(撮影・郡司 修)
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 歌手の近藤真彦(58)が3日、全国ツアーの東京公演を中野サンプラザで行った。1973年から“コンサートの殿堂”として親しまれた中野サンプラザは、今年7月に再開発のため閉館。近藤にとってはこの日が単独ラストステージで、開幕前には「やっぱり寂しいよね」と複雑な表情。その思いを胸に、ステージでは冒頭からアクセル全開で2300人を盛り上げた。

 「ファンの皆さんを10代、20代に戻します」。この日は「スニーカーぶる~す」「愚か者」などほぼ全ての曲をヒットシングルで固める豪華な構成。観客のマスク越しの歓声も解禁され、恒例のアンコールでの“ま~さひこ”コールも復活。近藤は一曲一曲を歌い終えるたびに幸せをかみしめるような笑顔。全25曲を熱唱した。

 中野サンプラザは思い入れのある会場だ。87年を皮切りに、これまで50公演以上を開催してきた。94年にはファンに結婚を宣言。21年にジャニーズ事務所退所後、初のコンサートを行ったのもこの場所。人生の節目には中野サンプラザがあった。

 「楽屋にゲームを置いたり、サーキットを作ってミニカーを走らせたり。(ジャニーズ事務所名誉会長の)メリー(藤島)さんが“ここはどこなのよ!”と言っていたな」としみじみ。88年にはミュージカル「イダマンテ」にも出演。「美空ひばりさんに来ていただいた。その時は足腰が悪かったのだけれど、2階の楽屋まで上がってくださった」。思い出を挙げればきりはない。

 「閉館してほしくないという思いはある。ただ、リハーサルの時に見てみると、確かに建て替えの必要は感じる部分はあるね」と率直な思いも吐露。29年には、大ホールを備えた複合施設に生まれ変わる。「どこか、今のサンプラザのにおいを残してくれたら」と切望。「体が動くかは分からないけれど、リニューアル後に絶対戻ってきます!」と高らかに宣言した。 (吉澤 塁)

 ≪7月に誕生日ライブ≫今回のツアーは2月25日にスタートし、今月21日の仙台まで7都市7公演の日程。「正直、若い時と同じようにとはいかないが、ファンに負けないように頑張っています」と気合十分。59歳の誕生日を迎える7月19日から21日まで、東京都葛飾区のかつしかシンフォニーヒルズで誕生日ライブを開催することも発表した。「この公演もツアーにつなげていければ」と意欲を見せた。

 ≪7月まで惜別イベント≫5月1日から閉館する7月2日まで、ゆかりの深いアーティストらが参加する「さよなら中野サンプラザ音楽祭」が開催される。サンボマスターや銀杏BOYZの出演が発表されている。閉館後には解体され、最大7000人規模の大ホールとホテルからなる「NAKANOサンプラザ」が2029年にオープン予定。オフィスや商業施設が入るシンボルタワーも建設され、敷地全体が「NAKANOサンプラザシティ」となる。

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