松村雄基 18歳から祖母を20年間介護も「苦ではない」 涙を流して語る姿に秋野暢子もらい泣き

[ 2023年2月21日 22:13 ]

松村雄基
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 俳優の松村雄基(59)が21日放送のNHK Eテレ「ハートネットTV」(月~水曜後8・00)に出演。18歳の時から20年間の長きにわたって祖母を介護してきた“ヤングケアラー”としての日々を明かした。

 松村は幼い頃から父方の祖母と二人暮らし。幼少期から大正生まれだった祖母の厳しいしつけを受けて育ち、親がいなくても寂しいと感じたことは一度もなかったという。そんな松村は高校2年生でドラマデビューを果たし、人気俳優への道へ。しかし高校3年の時に祖母が脳梗塞で倒れ、半身マヒと言語障害の後遺症が残ってしまいヤングケアラーとしての日々を過ごすことに。

 ラグビーを題材にした伝説の熱血青春ドラマ「スクール☆ウォーズ」出演時について聞かれ「(介護は)あのドラマ当時が20歳だったので2年ぐらい前からですね。介護といっても祖母とずっと二人で暮らしてきましたので、まぁ不自由になったところを手伝っている程度のことではあったんですけどね」とコメントした。

 祖母が倒れた日を振り返り「名古屋に撮影に行く前の日に“明日から名古屋なんで1週間洗濯しといてね”って、“明日からの用意しといてね”って寒い冬の日に言ったんですよ。洗濯機が外にあったので、それをしている最中に倒れたんじゃないかと思って、自分のせいでという思いが最初は強かったです。非常にショックでした」と責任を感じていたことを明かした。

 介護当初については「もう見よう見まねで、手を引いて歩くのもなかなかうまく出来ないですよね。歩幅を合わせてトイレに連れていく。最初は一緒に倒れたり色んなことがありながら、トイレにいってもズボンやパジャマを脱がせたりとか祖母にそんなことをするとは思わなかったので、いいのかなーとか思いながらでも誰もいないので僕がやるしかないと思って」と苦戦した様子を告白。役者との両立については「そんなことを大変に思う間(ま)がなかったですね。叔母がだいたい食事の支度をしてくれていますし、僕は仕事行ったら祖母の事は忘れてワァーッ!と人を殴ったり蹴ったりしてましたから」と不良役が多かったドラマを引き合いに笑みを浮かべた。

 続けて「家に帰ってきて時々トイレが間に合わない状況だった時でも掃除したりするのは苦ではなかったですね。普通だった。お風呂は叔母が一緒に行ってくれたので。それに下町のいいところで、血のつながらない親戚のような人がいっぱいいるんですよ。“おばあちゃん良かったねー!孫におんぶされて”“お風呂?行ってらっしゃい”とか声掛けもらって温かい気持ちになった。だから僕はつらくはなかった。時にはご飯とかも作ってきてくれて、ノックもしないで家に入ってきて“おばあちゃんこれ食べて!”とか来てくれた」と“下町あるある”に救われたと説明。「一人だったら(介護は)多分出来なかったですね」と当時を振り返った。

 それでも大好きな祖母との日々を振り返るVTRを見ながら涙を流し、ハンカチでぬぐいながら「すいません…」としばらく声を詰まらせる場面も。聞き手役の一人で、食道がんを乗り越えて今年1月に復帰した女優の秋野暢子(66)ももらい泣きしていた。

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2023年2月21日のニュース