噂の!東京マガジン、来年3月終了 TBS日曜昼の顔 32年の歴史に幕

[ 2020年11月10日 05:30 ]

TBS「噂の!東京マガジン」の公式サイト

 TBSの日曜昼の情報バラエティー「噂の!東京マガジン」(日曜後1・00)が来年3月で終了することが9日、分かった。平成元年から令和に至るまで続いてきた長寿番組が32年の歴史に幕を閉じる。

 「東京の今を捉える」をテーマに1989年10月に放送を開始。当時から森本毅郎(81)が総合司会を務めており、85年に始まった「アッコにおまかせ!」(日曜前11・45)とともにTBSの日曜昼の顔として愛されてきた。街行く若者がお題の料理をその場で作ってみる「やって!TRY」は奇想天外な発想や一品が登場し、お茶の間を楽しませた。また、地域の問題をレギュラー陣が出向いて調査する「噂の現場」などのコーナーが人気だった。

 世帯視聴率は現在も好調。8日放送は8・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、同時間帯でトップの数字だった。局関係者は「それでも終了を決断したのは、視聴者層の若返りとコスト削減があるようだ」と語る。

 TBSは数年前から「ファミリーコア」と呼ぶ13~59歳の視聴者をいかに獲得するかを重視して番組を編成。広告代理店関係者は「世帯視聴率が良くても“ファミリー層や若者、いわゆるファミリーコアが見てくれないとCMを打つ意味がない”と考える企業も多い。後番組にはファミリー向け番組の準備に入ったと聞く」と指摘する。テレビ関係者は「長寿番組は視聴者も高齢化していく。番組の性質的にも若者を取り込むのは難しい」と明かした。今年はコロナ禍で局の広告収入が大幅減したことも影響したとみられる。

 森本をはじめ、競馬評論家の井崎脩五郎氏(73)やタレントの清水国明(70)らレギュラー陣も高齢化。テレビ関係者は「出演者も年齢を重ね、ギャラを下げるわけにいかない。収入減の影響で番組制作費削減は避けられず、コストのかかる番組はどうしても改編対象になってしまう」と明かした。長年愛された番組が惜しまれながらピリオドを打つ。

 ▽噂の!東京マガジン 89年10月に日曜午前10時枠でスタート。92年から現在の午後1時枠で放送。その週の最優秀週刊誌を決める「週刊!見出し大賞」も人気のコーナー。レギュラー陣は井崎、清水のほか、山口良一(65)、笑福亭笑瓶(64)、風見しんご(58)、深沢邦之(54)。司会の森本のアシスタントを、07年からフリーの小島奈津子アナ(52)が務めている。

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