志村けんさん銅像プロジェクト、西武線東村山駅で街頭募金 志村さん兄「弟は幸せ者」

[ 2020年10月19日 05:30 ]

西武線東村山駅東口で募金活動を行った「志村けんさん銅像プロジェクト」の実行委員会のメンバーを激励した志村知之さん(右から4人目)。みんなで志村さんの代名詞「アイーン」のポーズで銅像制作実現に向けて意気込む(撮影・安田健二)
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 3月29日に新型コロナウイルスによる肺炎のため70歳で亡くなったタレント・志村けんさんの故郷東京都東村山市への銅像建立を目指す「志村けんさん銅像プロジェクト」の実行委員会が18日から西武線東村山駅東口で募金活動を始めた。市内在住の兄知之さん(74)も激励に訪れ、スポニチ本紙の取材に「実現したら最高だね」と期待を込めた。

 突然の別れからまもなく7カ月。知之さんはいまもなおニュースやテレビ番組などに登場する志村さんを見て「まだ亡くなった実感がない。いつか帰ってくるのかなと思う時もあるんだよね」と心境を明かした。志村さんの死後に寄せられた全国からの手紙で段ボール箱4箱分がいっぱいになり、知之さんが自宅で大切に保管している。東村山市内に両親と一緒に眠る志村さんの墓参りに訪れる人も途切れることがなく「これだけ皆さんに愛されていたのかと改めて実感しています」としみじみと語った。

 銅像計画も墓前に報告済み。「6月に名誉市民に選んでもらっただけでも大変なことなのに、こうして銅像の制作まで計画していただいた。弟は本当に幸せ者ですね」と感謝を口にした。

 同プロジェクトの実行委員会によると、志村さんの死後半年を迎えた先月29日からクラウドファンディングサイト「レディーフォー」を通じて制作資金を募ってきた。知之さんら親族も近所や知人らに協力を呼び掛け、志村さんとともに笑いを届けたザ・ドリフターズのメンバーである仲本工事(79)も趣旨に賛同し支援してくれたという。

 寄付金は18日午後10時現在、3400人以上が賛同して1280万円を上回る金額が集まったが、まだ目標額2400万円の半分程度にとどまっている。高齢者などから「寄付をしたいがやり方が分からない」といった相談も相次いだことから、この日は渡部尚市長(59)も参加して募金活動が行われた。実行委によると、1日で計50万2098円が集まった。今週末も市内で募金を呼び掛ける予定だ。

 今月30日が締め切り。目標額を達成すれば、銅像は来夏に東村山駅東口に建立される。「東村山音頭」で市の名前を全国区にし、日本中を元気づけた志村さんの存在を後世に語り継ぐため、志村さんの家族や市民は支援の輪がさらに広がることを願っている。

 《ポーズ未定、駅東口に設置予定》実行委によると、銅像は身長1メートル69の志村さんの等身大で、台座に乗せる計画だ。ポーズは実行委のメンバーが協議して、「アイーン」「だっふんだ」「だいじょうぶだあ」「バカ殿」「変なおじさん」「東村山音頭」など代表的なギャグやキャラクターから1つを選ぶ。設置場所は、市が1976年に志村さんの功績を称えて東村山駅東口に植樹した「志村けんの木」と呼ばれる3本のけやき付近を予定している。

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