勝負師のキラー伝説 「長嶋キラー」平松政次のように、「羽生キラー」マングース日浦八段 

[ 2020年10月6日 05:30 ]

第70期王将戦 挑戦者決定リーグ

日浦市郎八段

 将棋の第70期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負で渡辺明王将(36)=名人、棋王含め3冠=の対戦相手を決める挑戦者決定リーグが5日、大阪市の関西将棋会館で行われ、藤井聡太2冠(18)=王位と棋聖=が、豊島将之竜王(30)=叡王と2冠=に171手で大逆転負けを喫した。

 スポーツ界のキラー伝説といえば「長嶋キラー」として君臨した「カミソリシュート」で知られる大洋の平松政次がいる。通算201勝のうち51勝を巨人から挙げ、特に長嶋茂雄を“カモ”にしていた。両者の通算対戦成績は8年間で、打率.193、8本塁打、26打点、33三振。72年7月から73年7月までの1年間で25打席無安打と完全に封じ込んだこともあった。

 その長嶋は入団1年目の58年4月5日の開幕戦で国鉄のエース金田正一から4打席4三振とプロの洗礼を浴びた。だが、その後に苦手意識を克服して、通算対戦成績は7年間で、打率.313、18本塁打、35打点と、逆に「金田キラー」へと成長してみせた。

 相撲界では貴闘力が「曙キラー」で有名。横綱だった曙から7個の金星を挙げ「曙を倒すのが仕事」と語っていたこともあった。

 将棋界では、豊島の他にも「キラー」が存在する。日浦市郎八段(54)は、一時期羽生善治九段(50)に対して勝率が高かったことから「羽生キラー」として知られている。“ハブ”の天敵にちなみ「マングース」とも呼ばれていた。

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