「いだてん」第1章完結 四三“大敗”翌日のエネルギー 好敵手ラザロの“その後”も
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歌舞伎俳優の中村勘九郎(37)が前半の主演を務めるNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」(日曜後8・00)は31日、第13回「復活」が放送され、第1章「ストックホルム大会篇」が完結する。
大河ドラマ58作目。2013年前期の連続テレビ小説「あまちゃん」で社会現象を巻き起こした脚本家の宮藤官九郎氏(48)が大河脚本に初挑戦し、オリジナル作品を手掛ける。20年の東京五輪を控え、テーマは「“東京”と“オリンピック”」。日本が五輪に初参加した1912年のストックホルム大会から64年の東京五輪まで、日本の激動の半世紀を描く。勘九郎は「日本のマラソンの父」と称され、ストックホルム五輪に日本人として初参加した金栗四三(かなくり・しそう)を演じる。
第12回(24日)、序盤は順調だった四三(勘九郎)だが、記録的な暑さと石畳の道で体に異変が現れ、スタジアムに戻らず。日射病で倒れ、意識を失ったままホテルに運ばれていた。一体、何があったのか。第13回、四三はガイド・通訳のダニエルに案内され、自分がコースから外れた行程をたどる。
第13回の見どころについて、制作統括の訓覇圭チーフプロデューサー(CP)は開口一番「今回も、おもしろくなっています」と好感触。「『いだてん』を作るにあたって凄いと思ったのは、金栗さんがストックホルム五輪のマラソンで大敗した翌日に『4年後の再起を期す』と日記に書いていたことです。『なんだ、このエネルギーは』と。『復活』というサブタイトルを付けましたが、金栗さんが立ち直る姿をご覧いただければと思います」とアピールした。
第13回は、道を間違えた四三に「ノー!」と警告したポルトガルのラザロ選手の“その後”も描かれる。
ラザロ役を演じたのは90年生まれのポルトガルの俳優エドワード・ブレダ。14年にはドキュメンタリー作品で監督デビューもし、ポルトガル国内で注目されている多才な若手俳優。クーベルタン男爵役(フランス)やダニエル役(スウェーデン)など各国のキャスティングディレクターを通じ、17年末からオーディション募集を開始。18年春頃までに数百人を書類選考。各候補10~20人に絞り、18年5月に制作統括の清水拓哉プロデューサーと演出の西村武五郎氏がリスボン、パリ、ストックホルムで面接した。
ラザロ役について、清水氏は「書類選考やビデオ審査で残った約20人のポルトガル人俳優たちとリスボンの老舗映画スタジオで直接お会いして選びました。エドワードはその中でもお芝居はピカイチだったのですが、何よりこの役をつかんでやろうというガムシャラさに惹かれました」と起用理由を説明。
「自分の引き出しは何でも見せようと、監督のリクエストに必死で応える姿は印象的でしたし、走りのチェックでは本番で見せたような鬼気迫る走りを見せてくれました。勘九郎さんも本当に国を背負って参加するかのような意気込みで役に取り組んでいます。同じ初参加のポルトガル代表として、その重圧と孤独を勘九郎さんと共有できるのは、こういうメンタルの持ち主がふさわしいと思いました」と続けた。
「お芝居から離れた普段の人柄はとても人懐っこい良いヤツ。夕飯を一緒に食べては、ポルトガルでの俳優としての夢を語っていました。長距離を何度も走るロケで体力的には相当キツかったはずですが、常に明るくずっとおしゃべりをしていました。カメラが回る瞬間に一気にファイターに変身するのです」
訓覇CPも「調べると、ポルトガルもストックホルム大会が五輪初出場で、参加選手も少人数。金栗さんとラザロ選手は境遇が似ているんです。金栗さんが外国人選手に足袋をあげたのは史実として残っているので、ラザロ選手にもあげる場面(第10回、10日)を描きました。ラザロ選手が大工で『貧しくて電車に乗れず、いつも走っていた。そしてスカウトされた』と言っていたのも史実なんです」。四三が足袋を説明するのに、大工のジェスチャーをすると、ラザロ選手は「私はカーペンター(大工)なんだ」と意気投合。2人の“友情”が描かれた。
また、森山未來(34)演じる孝蔵(若き日の古今亭志ん生)が初高座に臨むのも第13回のハイライト。訓覇CPは「孝蔵の落語をベースにして四三の走りを描きたいというのが、この『いだてん』でやりたかったことの1つ。そのグルーヴ感が最高潮に達します。森山さんの落語は圧巻の一言。舞台(演劇)で言うところの『あのシーンだけでお金が取れる』ぐらいの出来栄えになっています」と手応えを示した。
濃密な第1章完結になりそうだ。
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