藤井聡太七段、棋聖戦決勝T進出ならず 年度勝率の記録更新も難しい状況に

[ 2019年3月11日 18:04 ]

棋聖戦2次予選決勝で、久保利明九段(手前)に敗れ ガックリの藤井聡太七段
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 将棋の最年少棋士・藤井聡太七段(16)が11日、大阪市の関西将棋会館で指された棋聖戦2次予選決勝で久保利明九段(43)に127手で敗れ、決勝トーナメント進出を逃した。

 どちらに形勢が傾いているのか両対局者ともわからないほどの大接戦。振り飛車党の旗手・久保が繰り出した竜2枚使いの激しい攻めに最後は屈した。

 終局後は、中盤で久保の飛車が竜に成った手を軽視し、時間も使わされたことを猛省。「終盤はチャンスのある局面もあったが、わからなかった」と、背中を丸めながら盤上を見つめ、悔しさを隠さなかった。

 来年度に史上最年少でのタイトル挑戦・獲得を目指す上で、最も早いのが、タイトルをかけた五番勝負が6〜8月にある棋聖戦だった。過去の最年少記録はいずれも屋敷伸之九段(47)が持つ前者が17歳10カ月、後者が18歳6カ月。記録更新をかけた戦いの舞台は他のタイトルに切り替えることになる。

 また、「そのことは余り意識していない」と、これまで同様の発言を繰り返した勝率の51年ぶり記録更新の可能性も難しくなった。

 この日の敗戦で・8400(42勝8敗。未放送のテレビ対局除く)となり、歴代1位・中原誠十六世名人の持つ・8545(47勝8敗、1967年度)を下回った。正式な年度内の残り対局数は日本将棋連盟から未発表だが、3局までの見込み。この場合、再び中原の数字を上回ることはできない。

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