「翔んで埼玉」 地元・埼玉で“興収”東京超え 全国1位の異例の事態

[ 2019年2月26日 05:30 ]

映画「翔んで埼玉」の一場面。主演の二階堂ふみとGACKT
Photo By 提供写真

 今月22日に全国319スクリーンで封切られた映画「翔んで埼玉」(監督武内英樹)が公開3日間で観客動員24万7968人、興行収入3億3094万9400円を記録し、動員では1位となるロケットスタートを切った。“地元”埼玉での盛り上がりが驚異的。東京を抑え都道府県興収シェアで全国1位になる異例の事態となっている。配給関係者は「興収で東京を上回る県があるなど通常では考えられない」と驚いている。

 同作は魔夜峰央氏(65)が1982年に発表した同名漫画が原作。女優の二階堂ふみ(24)と歌手のGACKT(45)が主演し、埼玉県人が東京に入るには通行手形が必要など徹底的に埼玉をばかにするコメディー。「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ!」「ダさいたま、くさいたま、田舎くさいたま、古くさいたま」など埼玉を徹底的にディスるせりふも話題になっている。

 「邦画史上最大の茶番劇」を売りにしていたが、埼玉では今月7日に二階堂、武内監督らが県庁を表敬し上田清司知事の公認を得るなど大プロモーションを展開。それが県民の耳目を集めたのか、興収7800万円余りで全国シェア1位。興行関係者も「埼玉は通常6〜7%。約23%というのは信じられない数字」と“社会現象化”していることに驚嘆している。

 同日に全国763スクリーンで公開されたジェームズ・キャメロン製作の米アクション大作「アリータ:バトル・エンジェル」を観客動員で上回り、1館当たりの興収アベレージでは約2・5倍となる圧勝。配給の東映も、同社の実写最高興収作品「男たちの大和/YAMATO」(05年、50億9000万円)との公開3日間対比で414・4%という出足にホクホク顔だ。

 もはやご当地映画にとどまらない勢いの「翔んで埼玉」が、どこまで翔んでいくのか注目だ。

 【劇中に登場する“埼玉ディスり”】

 ●あーやだ。埼玉なんて言ってるだけで口が埼玉になるわ。

 ●埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ!埼玉県人ならそれで治る

 ●こんなところにいては埼玉がうつってしまいます。

 ●ダさいたま、くさいたま、田舎くさいたま、古くさいたま。アホくさいたま……

 ●これは…サイタマラリヤ!

 ●だいたい県庁所在地がひらがなで「さいたま」ってヤバくない?ダサいだけじゃなくてアホっぽいし。

 ●埼玉には何もなければ胸もないって?あんまりよねぇ。

 ●「埼玉にも医者ぐらいいるだろう!」「祈祷師(きとうし)なら…!」

 ●「はぁ?だから?海はあるのか?埼玉に?」

 ●ここ池袋は、埼玉県人にとって夢の街。

 ●埼玉県人の悲願、それは海を持つこと。

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2019年2月26日のニュース