カラテカ矢部 手塚治虫文化賞受賞に喜び 印税は「恩返し」に使いたい

[ 2018年6月7日 18:10 ]

「第22回 手塚治虫文化賞」の贈呈式前、取材に応じたカラテカの矢部太郎
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 「大家さんと僕」(新潮社)で「第22回 手塚治虫文化賞 短編賞」(朝日新聞社主催)を受賞した、お笑いコンビ「カラテカ」の矢部太郎(40)が7日、都内で開催される贈呈式前に囲み取材に応じた。矢部は「マンガの神様の賞で大変光栄。こんなにうれしい気持ちがあるんだっていうくらいうれしい」と改めて喜びを語った。

 「大家さんと僕」は、大家さんと「僕(矢部)」のあたたかくも切ない交流を描いた実話マンガ。矢部にとってマンガデビュー作で、同賞受賞はお笑い芸人としては初の快挙となる。

 囲み取材には、作中に登場している先輩芸人のモデルとなった板尾創路(54)、ほんこん(54)、石田靖(52)、俳優の木下ほうか(54)も駆けつけた。ほんこんは「すごいこと。矢部先生でしょ?」と祝福しつつ、30万部売れたことで「(矢部が)もうお金の話しかしませんから。30万部売れたら(印税の)パーセンテージが変わってくるんだろ?具体的に言ってたじゃん」と暴露し、矢部をタジタジにさせた。

 賞を受賞し、作品もヒットしたことで報道陣から「今後はマンガ1本?」と聞かれると「ないです。お笑いをやっていたからマンガを描けたので。マンガとお笑い、どちらも楽しいです」と芸人とマンガ家の二足のわらじを履く方針。懐に入る印税は「みなさんに恩返ししたい気持ちがすごいある」と謙虚だった。また、マンガの映画化についても前向きで、大家さんを演じるのは「ものすごいゆっくりしゃべる黒柳徹子さんのイメージ」という。すると板尾が「もう『徹子の部屋』に出たほうが早いやん。それが実写や」とツッコみ、笑わせた。

 「手塚治虫文化賞」は1997年創設。日本国内で刊行・発表されたマンガで、優れた成果を挙げた作品および個人・団体に贈られる。マンガ大賞は野田サトル氏の「ゴールデンカムイ」(集英社)。新生賞は板垣巴留氏の「BEASTARS」(秋田書店)、特別賞はちばてつや氏が受賞した。

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2018年6月7日のニュース