テレ東「ヤバい奴のヤバい飯」半年ぶり復活 衝撃再び!ロシアのカルト教団&セルビア国境難民の飯

[ 2018年4月9日 07:00 ]

シベリア奥地にあるカルト教団の村に生まれ育った少年の飯。「ハイパーハードボイルドグルメリポート」から(C)テレビ東京
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 世界のヤバい人たちのヤバい飯を徹底取材し、昨年10月に放送され、深夜帯ながらインターネット上で大きな反響を呼んだテレビ東京の異色グルメ番組「ハイパーハードボイルドグルメリポート」の第2弾が9、16日と2週連続でオンエアされる。満を持して半年ぶりの復活となる今回の舞台はロシアとセルビア。再び視聴者に衝撃を与えそうだ。

 「食うことは生きること。食の現場にすべてが凝縮されている」のテーマの下、ヤバい人たちのヤバい飯を通じてヤバい世界のリアルを見るという前代未聞のグルメ番組。昨年10月の第1弾は殺し合いを繰り返すアメリカの極悪ギャングやリベリアの元人食い少年兵など、世界のディープな人々の飯を取り上げた。話題性はもちろん、放送批評懇談会による「ギャラクシー賞10月度月間賞」に輝くなど高く評価された。

 9日(深夜0・12〜1・00)は「ロシア通称カルト教団の飯」。マイナス50度になるシベリアの奥地にカルト教団の村があるという。「太陽の広場」を中心に銀河を模して作られた異様な村に暮らす信者は実に2000人。隔絶した世界で白装束をまとう。信じるのは教祖「シベリアのイエス」が書いた「最後の聖書」。そこで出会ったのは、この村で生まれ育った1人の少年。彼は何を食い、何を語るのか。さらに、北朝鮮国営レストラン、麻薬密売アパート、防空壕ハウスに潜入。誰が善で誰が悪か。ヤバい奴らの飯を通して人間の姿が浮かび上がる。

 16日(深夜0・27〜1・15)は「セルビア足止め難民の飯」。難民たちが中東諸国からヨーロッパを目指す“バルカンルート”の要衝となっているのがセルビア。クロアチア国境沿いの町の廃墟。15歳から25歳の若い男たちはアフガニスタンやパキスタンから逃れてセルビアに入り、ヨーロッパへの道のりを閉ざされて足止めを食っている。冬には氷点下を下回る中、シラミのわいた毛布を燃やして暖をとる。夜は警察の目を逃れるため、ジャングルの中にテントを張って眠りにつく。彼らは、犬猫の餌ともつかぬ物を食べて暮らし、警察の暴力におびえながら、国境越えのタイミングを狙っている。国境越えのチャレンジは「ゲーム」と呼ぶ。成功すれば“楽園”ヨーロッパへ。失敗すれば、国境警備隊に拘束され、無慈悲な暴力にさらされる。今回は難民が暮らす拠点を探し、取材。彼らは何を夢見るのか。そして、何を食って日々をつないでいるのか。

 出演の小籔千豊(44)は収録を終え「何が正義か分からんようになってきますね。ある意味、見たくない映像。でも見なきゃならないような映像かも。この番組に出てくる少年とかお父さんの言葉とか表情、絶対ここに行かないと見られない。しかも、世界情勢の縮図みたいなものも見えてきたりする。なんで戦争がなくならないのか、考えさせられる。学校で流したらいいと思います、本当に。これ見た後、人に優しくなると思います。何かもう、テレビのモードじゃないですよね、僕、今。疲れました」と感想。

 同局の上出遼平プロデューサーは「勉強不足かもしれないけれど、別世界で生きる人々を僕らは心底リスペクトしています。タフな少年も、優しい爺ちゃんも。敬意なしで、この番組は絶対に作ってはいけない。それでもなるべく肩入れせずに、彼らを通して何かを見つめるきっかけを探る。それがやるべきことだと自分たちに言い聞かせて、番組を作っています」と制作意図を説明。

 「善と悪とは何だったか。幸せに生きるとは何だったか。人は誰でも腹が減る。飯食う瞬間、本音がこぼれる。食うことすなわち生きること。1週目はポップでトリッキー、2週目はガツンと正統派なラインナップになりました。目論見があってロケしてるわけじゃないので、たまたまそうなったんですが。好き嫌いがあるでしょうが、是非ご賞味くださいませ。美味しそうなものいっぱい出てきます。グルメ番組なので」と呼び掛けている。

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