「健さん」を語る 初ドキュメンタリー映画年内公開

[ 2016年4月12日 06:30 ]

ドキュメンタリー映画「健さん」の劇中で使用される高倉健さんの生前に発売された写真集の1カット(c)2016Team“KEN SAN”

 2014年11月に亡くなった俳優高倉健さん(享年83)のドキュメンタリー映画「健さん」が年内に公開される。

 健さんのドキュメンタリー映画が製作されるのは、生前を含め初めて。縁のある国内外の映画関係者ら約20人がインタビューで思い出や秘話を語り、健さんの出演作のシーンなどを交えながら、多くの人を魅了した名優の姿を浮き彫りにする。

 40年来の付き人だった西村泰治氏(77)は、プライベートの秘蔵映像を公開。95年4月、西村氏の息子の結婚式に健さんがサプライズで出席し祝辞を述べた際のもので、約3分間のスピーチの全映像を初披露する。健さんが新郎新婦に贈った言葉の一部は「これから先は荒波の連続だと思います。こんな華やかなことは今日が最後で、これからはきっと大変なことが起きると思います。何があっても力を合わせて立派な家庭を築いて親孝行なさってください」。素顔と実直な人柄が表れた必見の映像といえそうだ。

 また、ハリウッド映画「ブラック・レイン」(89年)で共演した俳優マイケル・ダグラス(71)は「最初に感じたのは彼の謙虚さ。腰の低さに驚いた」と振り返り、「相手が言うことにきちんと耳を傾け、全てのことに興味を持ち、知ろうとした」と現場での姿勢を紹介。健さんの大ファンを公言し、親交はあったが仕事でタッグを組むことはかなわなかったジョン・ウー監督(69)は「トム・クルーズを撮影する時でさえ、高倉健のスタイルを常に意識する」と熱い思いを語っている。

 メガホンを取ったのは米国在住の日比遊一監督(51)。他に「スピード」のヤン・デ・ボン監督(72)、「アメリカン・ジゴロ」のポール・シュレイダー監督(69)らが出演する。

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