なぜ?羊肉1頭分ドロ 店主は怒り収まらず「プロの犯行かも」

[ 2016年4月12日 09:00 ]

 9日深夜、先輩記者から「東京・赤坂のモンゴル料理店から羊が盗まれたようだ。朝、店に連絡を取ってみてくれ」と情報が入った。まず脳裏に浮かんだ光景は、政界の要人や芸能界のスターが集まる都心の一等地でモコモコの毛が生えた羊を担いで盗む犯人の姿。しかも「メェー」と哀愁を帯びた鳴き声が切ない。

 「ありえない」。半信半疑で店のホームページを調べてみると、トップページに「羊が盗まれました」と書いてある。防犯カメラの画像が2枚あり、1枚は持ち去った男の顔が写っていて、もう1枚はその男が白い大きな“物体”を持ち去る瞬間が写っていた。確かに後者の“物体”は本当に生きた羊のように見えて驚いた。

 10日午前、被害に遭った「スーホダイニングバー」へ取材を申し入れると、店主スーホさん(48)が対応してくれた。「ホームページで、羊が盗まれたことを知りました。生きた羊ですか」と尋ねたところ、流ちょうな日本語で「いやいや。1頭分の羊肉ですよ」と苦笑い。記者の勘違い。精肉店から配達された時、羊肉は白いガーゼにくるまれて、その上から透明のビニールで覆われていたため、羊のように見えただけだった。

 とはいえ、羊肉は約30キロ。防犯カメラに写っていた人物も、持ち去る瞬間よろけるほど。30人が参加する「羊1頭大宴会」のために取り寄せていたもので、スーホさんは替わりの羊肉を注文し直して事なきを得たが、店の都合でキャンセルになっていれば、店が被る損失はさらに膨らんでいた。

 しかも羊はモンゴルでは大事な財産。被害を聞いて店に来たモンゴルの仲間も「自分の女を寝取られたようなものだ」と腹を立てていたという。

 店の常連客からの連絡で羊肉は夕方に見つかった。店から約300メートルほどしか離れていない場所の路地裏に放置されていた。「ただの通行人だったら、死体が包まれているかもしれないと気味悪がるよ。たまたま見つけた常連さんがラベルを見て羊肉だと分かったから“スーホさんなら何か知ってるかも”と教えてくれた」。回収した羊肉はすぐに処分した。

 店のHPには、持ち去った男が写った防犯カメラの画像が掲載されたまま。「あんな重いもの、一般人が持っていくか?家庭でそんなに食べないでしょ。食材を狙ったプロの犯行かもしれない」。スーホさんの怒りは収まらない。

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