斎藤さん 亡くなる直前まで演劇論 一時「身元不明」に…

[ 2014年7月3日 16:17 ]

斎藤晴彦さん告別式で、霊きゅう車を見送る参列者たち

 6月27日に心不全のため死去した俳優の斎藤晴彦さん(享年73)の告別式が3日、東京新宿区の千日谷会館でしめやかに営まれた。

 司会を務めた同じ劇団「黒テント」に所属する女優・石井くに子は斉藤さんが亡くなる直前の様子を語った。

 10月に控えた同劇団の本公演の演出を担当していた斎藤さんは、最後となった先月26日の晩も稽古を終え仲間と酒を飲みながら演劇について語り合っていたという。別れ際に交わした「じゃ、また、よろしくな」という言葉が最後の会話になった。

 駐車場で倒れていた斎藤さんを通行人が見つけ病院に搬送されたが息を引き取った。しかし、所持品が自宅の鍵しかなく、「身元不明のご遺体」として警察に引き取られたという。

 その後、劇団に警察から連絡が来て、斎藤さんの遺体を確認した石井は「顔を見たら笑っていた。『お前、ベタな芝居やってるな』と言われたようで泣くのを止めました」。その時点で死後1日が経っていた。翌日、斎藤さん妹の大友喜美子さんが遺体を確認。斎藤さんの遺体が自宅に戻ったのはその日の夕方だったという。

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2014年7月3日のニュース