「日本のベートーベン、偽りの交響曲」海外メディア報道

[ 2014年2月6日 19:43 ]

 作曲家の佐村河内守さんが別人に作曲してもらっていた問題を、世界各地のメディアは5日、「日本のベートーベン、偽りの交響曲」(フランス紙リベラシオン)などと報道。世界的に大ヒットした「バイオハザード」などのゲーム音楽を手掛けたとされることもあり、インターネット上では非難と同情が交錯した。

 リベラシオンは、佐村河内さんの代表作「交響曲第1番 HIROSHIMA」が、「心にじかに響く」「再び希望をもたらす」と人々に称賛されていたと紹介、日本社会の衝撃を伝えた。

 NHKやレコード会社がいずれもだまされていたことを挙げ、「最後の『犠牲者』はフィギュアスケートの高橋大輔選手だ」とも指摘した。英国でもBBC放送、スカイニューズ・テレビなど主要テレビが騒動を伝えた。

 韓国メディアも「日本のベートーベン、別人作曲と衝撃の告白」などの見出しで伝え、高い関心。YTNテレビは、NHKが特別番組で佐村河内さんを大きく取り上げていたことに触れ「日本で波紋が広がっている」と伝えた。

 ゲーム関連のサイトでは、ファンが書き込んだ意見はさまざま。ゲーム系ニュースサイト「Kotaku」では、「音楽業界ではみんなやっていること。恥じることはない」や「最初から認めていれば、それほどの問題ではなかった」といった同情的な意見も多い。半面「自分の内面から音楽が湧き上がるなど大うそをついた。恥を知れ」など強い非難の声も上がった。

 米ゲーム関連ニュース、評論サイト「PSXエクストリーム」のベン・ドゥッカ編集長は共同通信に「反省しているという彼の言葉を信じる。長年続けるつもりではなかったはず。すぐやめるべきだったのに『現代のベートーベン』と呼ばれ、やめられないと感じたのかも」と述べた。

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2014年2月6日のニュース