チーム得点圏打率・190…西武に必要な“ポイントゲッター”

[ 2023年5月21日 08:00 ]

西武・愛斗(撮影・高橋 茂夫)
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 20日現在で5位に低迷する西武。しかし、チーム打撃成績は、悪くない数字が並んでいる。チーム打率・234はリーグ3位、32本塁打と27盗塁はリーグ2位だ。一番の課題は両リーグワーストの得点圏打率・190。好機になれば相手投手のギアは上がる。当然、甘いボールも減る。その中で「一本」を出せるか出せないか、で勝敗が分かれていく。

 打線は中村、外崎をのぞけば、愛斗、高卒3年目の長谷川、新人の児玉ら20代の若獅子が多い。世代交代が進む中、好機の心構えを嶋重宣打撃コーチは「まずは甘い球を打つ積極性が大事になる。まだ、追い込まれてから打てる技術がない若手選手はいる。監督も我慢して使っている部分はあるので、積極的にトライすることだけ」と思い切りの良さを求めている。

 3番の外崎は得点圏打率・276、主に4番で打率・318の中村だが得点圏では・156だ。主軸のマークは当然、厳しくなる。開幕直後は1番打者として打線をけん引し、現在は主に6、7番を務める愛斗は得点圏打率・172。「打順については何にも考えてないけど、相手もデータはあるので何とかして崩しにくる。でも、今まで信じてきたことは変えない。一打席、一打席を無駄にしないこと」と自身のスタイルを貫くことを重視する。18日の日本ハム戦で敗れ、チームは8カード連続で勝ち越しなし。「負け込んで流れがよくない時があるのが野球。誰かが打って変えないといけない」。8年目の自覚をにじませて打席に向かっている。

 育成出身3年目の長谷川は16日の日本ハム戦で、9回2死から起死回生の同点弾となるプロ初本塁打を放つなど期待に応えた。19日は阪神から現役ドラフトで移籍した陽川が、初昇格を果たして初打席で移籍1号を放つなど猛アピール。チームを救う「ポイントゲッター」の誕生が待たれる。(記者コラム・福井 亮太)

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