ソフトB・東浜の“ペイペイD西武戦不敗神話”崩壊 藤本監督、貧打にぼやき「点取れなかったら勝てない」

[ 2023年5月21日 05:01 ]

セ・リーグ   ソフトバンク0-1西武 ( 2023年5月20日    ペイペイD )

8回途中降板する東浜(左から2人目)(撮影・岡田 丈靖)
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 力投報われず不敗神話崩れる…。ソフトバンクは20日、西武に0―1で敗れた。東浜巨投手(32)は7回1/3を投げ4安打1失点と先発の役目を果たしたが、打線は散発6安打に終わり、今季6度目の零敗を喫した。東浜は先発で過去9戦6勝だったペイペイドームでの西武戦で初黒星。今季から「ピンクフルデー」と名を変え、ピンク一色に染まった本拠地で王貞治球団会長の83歳の誕生日を白星で飾ることはできなかった。

 東浜は祈るような面持ちでベンチから声援を送った。0―1の9回2死一、三塁のチャンス。代打・アストゥディーヨが二飛に倒れて、願いは通じなかった。「相手の先発が高橋だったので1点勝負になるという緊張感の中で投げていた」と東浜。8回途中まで1失点の力投は報われずに4敗目を喫した。

 初回、いずれもカットボールを決め球に若林、外崎、マキノンから三振を奪った。中盤以降は代名詞のシンカーがさえわたり、4回2死の陽川、5回の先頭・佐藤龍、長谷川を得意球で3者連続三振に斬った。「感覚はあんまり良くなかったけれど、変化球の精度が良かったので何とか組み立てられた」と114球の力投を振り返った。前々回6日のロッテ戦でZOZOマリン特有の強風の中で登板した影響で投球フォームを崩していた。6回途中5失点だった前回13日のオリックス戦から修正し、この日の好投につなげた。

 1死から金子に中前打を浴びて降板となった8回については「マウンド上がったからには完了して終えたかった」と話した。2番手の津森が2死一、二塁から外崎に左前適時打を浴びて東浜が敗戦投手に。昨年5月に達成したノーヒットノーランなど、過去8試合に先発し、6勝無敗を誇っていたペイペイドームでの西武戦で初めて黒星が付いた。

 藤本監督は「点が取れなかったら勝てないということ」と東浜を援護できなかった貧打をぼやいた。先発・高橋を相手に5回まで得点圏へ走者を進められない。5回に先頭・栗原が中前打で出塁したが、次打者の野村大が送りバント失敗。2番手・平井に代わった7回にも先頭・栗原が左前打で出塁したが、野村大がバスターして二ゴロ併殺に倒れた。指揮官は「サインはバント。接戦でのサインミスは困る」と厳しい表情だった。

 この日は王貞治球団会長の83歳の誕生日だったが、17年以来5連敗と白星で飾ることはできなかった。王会長が監督に就任した95年以降、5月20日の零敗は初めて。寂しさが残るメモリアルデーとなった。(森 寛一)

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