巨人4月6日以来の借金完済 大城卓が満弾!今季初4連勝呼んだ 人生初「手応えは完璧」

[ 2023年5月21日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人6-2中日 ( 2023年5月20日    東京D )

<巨・中>5回、満塁弾を放つ大城卓(撮影・尾崎 有希)
Photo By スポニチ

 沖縄出身でおおらかな男が、一塁ベンチに向かって右拳を振り上げた。2―0の5回2死満塁。巨人・大城卓が小笠原の147キロ直球を豪快に右翼席上段に運んだ。6号グランドスラム。「手応えは完璧。(満塁弾は)人生で初めて」と笑った。

 プロ6年目で初どころか、人生初の劇的弾。今季初の4連勝で最大6あった借金を完済し、4月6日以来の勝率5割に復帰した。チームの捕手が中軸で満塁弾を放ったのは10年9月11日の広島戦の阿部(現ヘッド兼バッテリーコーチ)以来13年ぶり。阿部コーチも「打って、守って、最高でした」と称賛する。本来の5番の中田翔は故障離脱中で9日のDeNA戦から9試合連続で5番。その間は打率・350、2本塁打、7打点で原監督も「勝負強いしコンタクト率も高い」と目尻を下げる。

 3月のWBCは3番手捕手。出場機会は少なくシーズンへ向けて難しい調整を強いられた。試合中も積極的にブルペンに足を運び、試合勘を養う意味でも投手陣の球を受けた。大会の打席数は野手で最も少ない2。決勝の舞台だった米国から帰国して、わずか2日後のオープン戦に志願して出場するなど、必死に開幕に間に合わせた。

 一流選手らと過ごした時間で学んだのは「気持ちの切り替え」の大切さ。自身もチームも好調で3位・広島に0・5ゲーム差に接近したが、浮かれることはない。「目標にしている」という阿部コーチのように扇の要にどっしりと座っている。(花里 雄太)

 ≪巨人捕手の満弾19年炭谷以来≫5番・捕手の大城卓(巨)が左腕の小笠原(中)から自身初の満塁弾。巨人捕手の満塁本塁打は、19年9月27日DeNA戦で途中出場の炭谷(現楽天)が打って以来。クリーンアップで先発マスクの捕手では、10年9月11日広島戦の阿部慎之助以来チーム13年ぶりだ。なお、この試合前までの今季の左右投手別の打撃成績を見ると
 打―安<本>点 打率
左34―9  0   ・265
右90―29<5>13 ・322
と左腕をやや苦にしていたが、初めて打点、本塁打を記録した。

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年5月21日のニュース