元ロッテ・水上善雄氏 10・19近鉄戦の伝説の美技を語る「バットに当たる瞬間に右足出ていた」

[ 2023年2月22日 21:22 ]

長髪がトレードマークだったロッテ時代の水上善雄氏
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 元ロッテの水上善雄氏(65)が22日、YouTube「プロ野球OBクラブチャンネル」に出演。日本中が熱狂した1988年10月19日の川崎球場のダブルヘッダー「ロッテ―近鉄戦」で出た伝説的な美技を語った。

 近鉄が勝てば優勝が決まるダブルヘッダーの第2戦。4―4の9回2死二塁で、そのプレーは出た。新井宏昌の三塁線への強烈な打球を水上氏がダイビングキャッチ。日本中が近鉄の勝ち越しを確信した打球を三ゴロに変えた。

 「バットに当たる瞬間に私も実は右足出してるんですよ」。自身の中で「あ、来る」と感じたという。

 川崎球場を愛し、知り尽くした水上氏だけに偶然ではない。その時は三塁を守っていたが、遊撃の守備でも三塁側のフェンスを見れば一塁がどの方向にあるか分かった。三遊間でも三塁線でも振り向いた瞬間に一塁へ送球できた。

 川崎球場の土は表面はならしても掘れていることも多く、水上氏は整備された後で必ず守備位置を手のひらでならした。そうして微妙な土の状態を確認し、イレギュラーを予測した。

 日本ハム、ソフトバンクで2軍監督やコーチを務め、現在は高校生を指導する。守備でミスをした選手には「今日はグラウンドに嫌われたね。明日は好かれるように丁寧にならそうか」と話をするという。

 水上氏の好守に勝ち越し点を阻止された近鉄は優勝を逃した。関西でトークショーに出演したとき「にくたらしい水上さんですと紹介された」と笑った。

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2023年2月22日のニュース