DeNA三嶋、難病から完全復活へ1回無失点 スタンド拍手受け最速149キロ「僕にとってすごい第一歩」

[ 2023年2月22日 16:21 ]

練習試合   DeNA3―9ロッテ ( 2023年2月22日    宜野湾 )

<D・ロ>7回からマウンドに上がったDeNA・三嶋(撮影・長久保 豊)
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 国指定の難病「黄色靱帯(じんたい)骨化症」を患って以降、戦列復帰を目指していた三嶋一輝投手(32)が7回から登板。最速149キロの直球に変化球もまじえ1回打者3人を無安打、1三振の内容で完全復活へ第一歩を記した。

 昨年8月14日のイースタン・リーグ、日本ハム戦以来、182日ぶりの実戦。三嶋がマウンドへ向かうとスタンドから大きな拍手が送られた。

 先頭の左打者・藤岡の初球はカーブでストライクを奪う。フルカウントからの6球目は外から入るスライダーで見逃し三振に切った。「試合前から初球はカーブで入ると決めていた。勝負ですから」

 続く福田光、茶谷には最速149キロの直球を生かしつつ、ともに二ゴロに片付けると、再び大きな拍手がわいた。1イニング16球。ベンチに戻り、ナインから「お帰り」の声をかけられると、初めて笑顔を浮かべた。

 「本当に宜野湾の球場でマウンドに行くのにすごい拍手をもらって、野手に声をかけてもらって…。この光景は多分忘れられないと思うし、大事にしていきたい」。感無量の面持ちで思いを明かしつつ、幾多の修羅場をくぐり抜けていた右腕だからこそ、あくまでステップに過ぎないことは理解している。

 「やはりプロ野球選手なので。いくら手術をして投げられるようになったとはいえ、1年を通じてしっかり戦って、初めて復活と言われるんだと思います」

 昨年の同時期は左脚に違和感を覚えながらも原因が分からず。病院を渡り歩いた末、背骨付近の靱帯が硬くなり神経を圧迫する「黄色靱帯骨化症」と判明。手術、リハビリを経て1軍合流を果たすと、久々の実戦登板で結果を残した。今後はオープン戦の登板を経て、ハマスタで雄姿を披露する。

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2023年2月22日のニュース