米国代表のリアルミュート捕手 レジェンドの叔父に教わった金メダルへの熱い思い

[ 2023年2月22日 08:50 ]

フィリーズのJ・T・リアルミュート(AP)
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 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の米国代表で、正捕手のフィリーズ、JT・リアルミュート(31)が金メダルへの熱い思いを口にした。21日(日本時間22日)、大リーグ公式サイトが報じている。

 オクラホマ州で育った子供の頃、祖父の家に行く度に、叔父の金メダルをケースから出して、首に掛けていたそうだ。叔父ジョン・スミスは米国レスリング界のレジェンドの一人で、1987年から92年に世界選手権6連覇、五輪でも88年のソウルと92年のバルセロナで金メダルを獲得した。

 リアルミュートは91年生まれだが「なんて格好良いんだろうと思った。うちの家族に世界一の人がいたなんて信じられなかった」と、叔父の雄姿は目に焼き付いている。「我が家ではいつもリプレーが流れていた。というのは録画映像に観客席で応援している両親の姿が映っていたからね。叔父はレスリング用の体にぴったりした上下で、UNITED STATESの文字が入っている。世界で最も大きなステージで、堂々と金メダルを獲得する。そのメダルを子供の自分が首から掛けて、すごいなと思った。いずれ自分も同じことができれば」と声を弾ませる。

 前回17年のWBCも出場したかったが、捕手で選ばれたのはバスター・ポージー、ジョナサン・ルクロイ、AJ・エリスの3人だった。「あの時はすごく悲しかったね」。リアルミュートはアマチュア時代も米国代表には縁がなかった。だからこそ今回の選出はとても嬉しい。「打順はたぶん9番かな、でも格好いい」。叔父のものではなく、自分の金メダルを首から掛け、国歌を聞く、その姿を想像するのである。

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2023年2月22日のニュース