西武・渡部の3センチ 左爪先投手側に開き、腰の回旋速度UP

[ 2023年2月22日 05:11 ]

西武・渡部の(左から)昨季のフォーム、今季のフォーム
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 【キャンプ追球 数値にFOCUS】たかが3センチ、されど3センチ。西武・渡部は左の爪先を昨年より3センチだけ投手側に開いて構えている。狙いは腰の回旋速度のアップ。「腰の回転が上がればホームベース上で一番(バットの)ヘッドが走る。しっくりきています」と手応えを語る。

 ヘッドスピードが上がることで、よりボールを長く見られるメリットもある。大学時代は爪先を開いて構えて鋭いスイングにつなげていたが、プロ入り後に「上半身の意識が強くて気づいたらスクエアになっていた。力みがあった」と自分の特長を見失っていた。20年ドラフト1位で入団も、過去2年で1軍出場は1年目だった21年の6試合のみ。詰まることが課題だったが「左手が伸びる気持ちいい場所で振り抜けるようになった」と言う。

 この日のフリー打撃は左翼ネット中段に突き刺す推定130メートル弾も放った。「欲を出しすぎたらパフォーマンスも出ない。今年は迷わないよう、やり抜きます」。覚醒が待たれる未完の大器は足元を見つめながら、一歩ずつ、着実に前に進む。(福井 亮太)

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2023年2月22日のニュース