ラミレス氏の元マネジャー ステッカーから生まれた縁だった

[ 2023年1月14日 05:25 ]

野球殿堂入り

ラミレス氏(左)と亀田氏
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 野球殿堂博物館は13日、今年の競技者表彰のプレーヤー部門で外国出身選手最多の2017安打を記録し、DeNAで監督も務めたアレックス・ラミレス氏(48)の選出を発表した。かつて個人マネジャーを務め、スポーツマネジメント会社で代表取締役を務める現在も親交が深い亀田恭之氏(50)は「来日当初から“日本で名球会に入り、監督もしたい”と言っていた。まさに有言実行の人。凄いと思います」と語る。

 出会いは偶然だった。ニューヨークでの約3カ月の短期留学から帰国したばかりの01年夏。当時住んでいた自宅から近かった神宮球場付近ですれ違ったのが、ヤクルトで来日1年目だったラミレス氏だった。英語を勉強中だったこともあり、勇気を出して発した「サイン、ください」が全ての始まり。そこから顔を合わせれば話すようになり、野球グッズも贈られるような仲に発展した。「何かお金では買えないもので、お礼がしたい」。そう考えた亀田氏は本塁打後のパフォーマンスにちなんだステッカーを制作。ラミレス氏が周囲にも配るとナインにも浸透し、各選手がヘルメットに貼って打線の調子が上向いたことから、「幸運のステッカー」とも称された。

 02年オフから個人マネジャーに就任。巨人、DeNAと渡り歩いた現役時代、そしてDeNAでの監督時代も近くで支え続けた。亀田氏は「巨人でビールかけに参加したり素晴らしい体験もさせてもらった」と感謝する。

 亀田氏は現在もラミレス氏とは頻繁に連絡を取り、家族ぐるみの付き合いを続けている。あの日、一歩を踏み出した勇気がもたらした不思議な縁。苦楽をともにした日々は、殿堂入りという最高の未来につながっていた。
(山田 忠範)

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