元巨人・鈴木優氏「家族のこと考えないと」　妻の妊娠中に2年連続戦力外通告で引退決断「後悔はない」

昨年、巨人の宮崎キャンプで登板した鈴木優
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　元オリックスで昨季・巨人に所属した鈴木優氏（25）が14日放送のTBS「バース・デイ」（土曜後5・00）に出演。妻が出産間近となるなか2年連続で戦力外通告を受け、現役引退を決断した様子を公開した。

　都立雪谷高校出身で「都立の星」として注目された鈴木氏は、2015年にオリックスにドラフト9位で入団。7年間プレーした後に戦力外通告を受けたが、巨人から育成契約のオファーが届いて入団。しかし、2年連続で戦力外通告を受けた。

　戦力外通告を受けた直後の鈴木氏は「やっぱり厳しいですよね。普通の仕事だったら2年連続クビになるってこともないでしょうし、正直気持ち的には（現役続行か引退か）半々ぐらいな感じで考えてるかな。家族のことも考えなければならない立場ですし」とコメント。21年1月に結婚した1つ下の美里さんのお腹の中には新しい生命が宿っており、複雑な心境を明かした。

　鈴木から戦力外を知らされた妻・美里さんは「正直想像はしてなかったですし、このタイミングでか…という思いはあります」とコメント。進路を悩む夫に対し「家族とか子どもとかを原因に野球を諦めてほしくないし、優が納得がいくまでやってほしいなって。まだ野球やっている姿を見たいなって気持ちもある。私としてはプロ野球にこだわらなくていいと思うし、優の体が元気なうちは野球選手でいてほしいなって。怪我もしてないし、まだまだ出来るような気がします」と“現役続行”を後押しした。

　しかし、鈴木氏が「う～ん。（調子は）あまり良くはないというか、まぁシーズン途中からずっとそうだけど、いざこのレベルで抑えられるかというと厳しいかなと思ってて。だから今は野球を続けるか続けないかってとこで迷ってるって感じかな」とコメント。この言葉を聞いた妻は「野球は勝手に続けると思っていたからビックリというか…」と驚きの表情。さらに「高卒で入って8年間も続けられて、一番優が輝ける場所。一回辞めたら戻ってこれるような仕事じゃないから、そこは後悔ないようにやってほしい」と続けた。

　すると鈴木氏の元へ「パ・リーグTV」などのメディアを手掛ける会社からオファーが舞い込んだ。このオファーに鈴木は「より悩ましいというか、そういう気持ちにはなりますね」と揺れる胸中を吐露。そして、悩んだ末に下した決断は引退だった。

　妻へ「結論から言うと現役を引退しようと思ってる。しっかり考えて出した決断だから後悔はない」と伝え、次に「2年連続で戦力外となって上手くいかない時も一緒にやってきて、なんかいつも近くで支えてくれて苦しい思いもいっぱいさせたけど、いい8年間だった。この一年なかなか2軍で投げれないときもあったけど、それでも心が折れずにやってこれたのは美里の家での支えがあってだと思うから…ありがとう」と感謝の言葉を贈った。

　そして、昨年11月29日には無事第1子となる長男「希碧（のあ）くん」が誕生。鈴木氏は「この子が元気に育つように、より一層頑張りたい」と、父親としての覚悟を語り“第2の人生”を家族と共に歩んでいくことになった。