【バース氏に聞く】伝説の3連発より印象深いのは王に並ぶ7戦連発「後楽園で打った場外ホームラン」

[ 2023年1月14日 05:25 ]

85年、リーグ優勝を決め、祝勝会で鏡開きをする(左から)川藤、山本、岡田、掛布、中西、ゲイル、真弓、バース
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 野球殿堂博物館は13日、今年の殿堂入りを発表。競技者表彰のエキスパート部門で3冠王に2度も輝いた元阪神のランディ・バース氏(68)、プレーヤー部門では外国出身選手最多の2017安打を記録した元DeNA監督のアレックス・ラミレス氏(48)が選ばれた。両者は大リーグを経てNPB(日本野球機構)に入団した「助っ人」で史上初の殿堂入りとなった。

 以下、バース氏との一問一答。

 ――殿堂入りが決まった。
 「タイガースでプレーできたことに感謝している。阪神は日本一のチームだと思っている。そしてファンも日本一だ。私をスカウトしてくれた安藤統男監督と本多達也通訳にも感謝している。安藤さんは日本での最初の監督で、常に近くで支えてくれた。今この場にいるのも安藤さんと本多通訳のおかげだ」

 ――日本一を達成した85年を振り返って。
 「タイガースでプレーするのは楽しかったし、チーム全員との関係も良好だった。特に掛布、岡田、真弓とは多くの時間を一緒に過ごした。もちろん川藤幸三も。阪神での経験は素晴らしかったし、とても楽しかった。吉田義男監督の采配もいつも的確だった。われわれを日本一に導いた偉大な監督、とても尊敬しています」

 ――最も印象に残った本塁打は。
 「ファンの皆さんはバックスクリーン3連発を覚えていると思う。それもそうだが、私にとって一番印象深かったのは、後楽園で打った場外ホームランだ。(86年6月26日、王貞治に並ぶプロ野球記録の7試合連続本塁打を、巨人・江川卓から右翼場外へ)」

 ――日本で成功できた理由は。
 「一番大きかったのは並木輝男打撃コーチの存在。コースに逆らわずセンターからレフトに打つことを辛抱強く教えてくれた」

 ――史上最高の助っ人と呼ばれている。
 「非常に名誉なことだ。今の自分があるのはすべては並木コーチのおかげです。とにかく日本でプレーする機会をいただけて感謝している」

 ――昨年3冠王のヤクルト・村上選手についてはどう見ている。
 「彼のことはよく知っている。打撃のタイトルを3つ取るのは簡単なことではない。非常に難しい仕事。3冠王はシーズンを通して集中しないと達成できることではない。WBCでは彼だけでなく、日本代表チームのパフォーマンスをしっかり見たい」

 ――WBCで日本が優勝するために必要なことは。
 「日本代表には素晴らしい選手がそろっています。一球一球に集中し、ミスを犯さなければ、日本が優勝するチャンスは十分にあると思っている」

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2023年1月14日のニュース