阪神・高橋遥人って「誰~?」 地元野球教室で子供たちからキツい洗礼 知名度アップへ来季復活誓う

[ 2022年12月30日 05:15 ]

静岡県人会野球教室に参加した阪神・高橋(撮影・長谷川 凡記)
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 阪神・高橋遥人投手(27)がショック!?を受けた。岩崎優投手(31)とともに29日、静岡県静岡市の草薙総合運動場硬式野球場で開催された「プロ野球静岡県人会2022野球教室&トークショー」に参加し約120人の小学生と交流。今年4月に左肘側副靱帯(じんたい)再建術(通称トミー・ジョン手術)を受けた影響で今季登板がなかった高橋は、自己紹介した際に子供たちから「誰?」と声があがるなど認知度の低さを痛感させられた。

 最高気温14度を超え、年末にしては暖かい部類に入る日中も、高橋の心はひどく寒かった。自己紹介をしようとマイクを握ると「誰~?」という声が、あちらから、こちらから聞こえた。実力の世界だから仕方ない。地元での、この知名度の低さに、苦笑いを浮かべるしかなかった。

 「何人か知らない子たちがいたので…。やっぱり上(1軍)で投げてないとテレビにも映らない。僕は2軍でも投げられてないので、しっかりと上で戦えるように。来年はどのタイミングになるか分からないですけど、投げられればいいなと」

 今年4月に行ったトミー・ジョン手術からの復帰を目指してリハビリを続けている。そんな中での子供たちからの胸にグサッと突き刺さる言葉に奮い立つものがあった。プロ5年で通算14勝(18敗)。一時は1軍のローテーションにも定着したが、今季は2軍も含め登板なし。わずか1年の“空白”で子供たちの記憶から高橋の存在は消えてしまっていた。

 「少なからず、“こんな人いたな”と今日、ちょっと覚えてもらったと思うので(今後)気にしてもらえたらなと思います」

 ともに野球教室に参加した岩崎が質問攻めにあう姿を目にしただけに「岩崎さんを目指して頑張ります」と言葉を続けるしかなかった。

 ただ、再起を目指す来季へ視界は良好だ。現在は40メートル程度のキャッチボールを行えるまでに回復。来年2月の春季キャンプではブルペン投球の再開を見据える。

 「少しずつ課題を取り除いていけば、そのうち投げられると思う。(現状は)7、8割(の力)で投げられている」

 順調にいけば、来季はリーグ後半戦での復帰が見込まれる。高いポテンシャルを誇るだけに、マウンドに上がれば、おのずと結果は出るはず。23年の目標が、より具体的になった屈辱の日。「高橋遥人」の名を再び、子供たちの胸に刻む――。(長谷川 凡記)

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2022年12月30日のニュース