オリ・中嶋監督 左のワンポイントは“不要”「左対左って存在するのかと。そういう動きになっている」

[ 2022年12月30日 05:00 ]

オリックス・中嶋監督
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 今季盤石の救援陣を構築し、日本一に導いたオリックス・中嶋監督が、リリーフ左腕のワンポイント起用について持論を展開した。

 「左対左って存在するのかと。そういう動きになっているよね。延長12回制でワンポイントは難しい。右打者でも投げられる投手が必要。1イニングを投げられる左投手なら中に置く。計算しやすいです」

 左に左をぶつけて、相手の攻撃をかわす。そんな従来の考え方には、とらわれない。今季チームの左腕の中継ぎ登板は、9月30日に引退登板した能見を除けば、同11日のソフトバンク戦で救援した山田が最後だった。

 象徴的だったのが、1イニング完了を前提とした球威重視の編成で臨んだヤクルトとの日本シリーズ。特に山崎颯、宇田川は1イニングどころか回またぎの好救援を何度も披露し、逆転日本一の起点となった。

 柔軟な投手起用だから、勝ち継投も固定しない。「勝っているチームであれば、当然勝ちパターンは増えるし、負けている試合が多ければ、負けパターンが増える。勝ち負けという言葉自体が意味が分からん。勝ちパターン、負けパターンという言葉で投手を区別したくないのでね」。データに直感を加えた「中嶋マジック」が球界のトレンドを生み出す予感だ。(湯澤 涼)

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2022年12月30日のニュース