阪神・佐藤輝「輝カップ」で野球の楽しさ教えるんだZ!「ずっと野球を続けていく子供も増える」

[ 2022年12月12日 05:15 ]

<ミズノベースボールカップ>優勝した北ナニワハヤテタイガースのナインと共に記念写真に納まる佐藤輝(中央)(撮影・後藤 正志)
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 阪神・佐藤輝が、少年野球大会創設の目標を掲げた。この日、甲子園球場で行われた小学生の全国大会「ミズノドリームカップ」の表彰式に参加。将来、野球少年のために一肌脱ぐ意思を示した。

 「少年野球で野球の楽しさを味わったら、ずっと野球を続けていく子供も増えると思うので、そういうのは将来的に何かできたらなと思います」

 日米通算4367安打のイチロー氏が、オリックス時代から故郷の愛知県・豊山町で「イチロー杯争奪学童軟式野球大会」を開いているのは有名な話。活躍して自分の名前の冠大会を開くことは、プロの社会貢献の一つだ。仮に近未来に「佐藤輝杯」が開かれた場合、試合だけのイベントにするつもりもない。報道陣から「試合後に小学生のホームラン競争をしてみては?」と水を向けられると、まんざらでもない表情でイメージを膨らませた。

 「そういう楽しい企画もやってみたいなという気持ちはある」

 この日の全国大会はミズノの「ドリームカップ」で、「ミスを怒らずに助け合う」ことを理念とした。都道府県の予選では、怒鳴った監督にイエローカードが出されたケースもあった。その趣旨に賛同しつつ、「怒ってはいけない…まあ褒めてあげるにした方が良いんじゃないですかね。子供が周囲のプレッシャーに萎縮しないように」とも提案。「佐藤輝杯」が創設された暁には、規約に「子供を褒める」の一文も加えられそうだ。

 表彰式の後、大会に出場した小学生の前でホームランの実演をした。ミズノの新モデルのバットを持ち、飛距離が出にくい軟式球で右中間へ驚異の130メートル超弾を放った。来季の30本塁打超えへ、今も「しっかりやっています。トレーニングやバットを振ったり」と練習を継続。球界トップクラスの飛距離で、これからも子供たちを喜ばせる。(倉世古 洋平)

 ▽プロ野球選手の名を冠した大会
 ★イチロー杯争奪学童軟式野球大会 オリックス在籍の96年に第1回を開催。出身地の愛知県とその隣県のチームが参加。マリナーズで現役引退の19年まで24大会が行われた。

 ★松井秀喜旗争奪学童野球大会 出身地の石川県野球協会創立60周年の05年に第1回を開催。当初は石川、富山、福井の3県から12チームが出場。その後長野、新潟の2県を加えた16チームのトーナメントに拡大された。

 ★鈴木啓示「草魂カップ」少年軟式野球大会 近鉄で通算317勝の功績をたたえ、出身地の兵庫県西脇市で13年に第1回を開催。22年の第10回には32チームが参加した。

 ★阿部慎之助杯争奪国頭地区中学校軟式野球大会 巨人で現役時代の自主トレ地、沖縄県伊江島で中学生を対象に開催。20年に第1回が行われた。過去には出身地の千葉県浦安市で少年野球の阿部慎之助杯が開かれていた。

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