阪神ドラ3・井坪は盗塁王級の俊足 新人全7選手中30メートル走トップで同時期の近本のタイムに肉薄

[ 2022年12月12日 05:15 ]

甲子園歴史館を訪れた井坪は赤星氏のコーナーの前で記念撮影(撮影・大森 寛明)
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 強打が持ち味の阪神ドラフト3位・井坪が、新人の体力測定で盗塁王級の俊足も披露した。30メートル走で全7選手中トップの3秒93をマークし、身体能力の高さを誇示した。

 「自分のアピールポイントに足もあるので、そこも生かしていきたいと思います」

 虎のドラ3はスピードも超一級品だった。19、20、22年と盗塁王に輝いた近本が同時期に計測した3秒87には及ばぬまでも肉薄し、21年盗塁王の中野が記録した3秒96は上回った。さらに自己ベストはなんと高3夏の大会前に記録した「3秒78とか75とか」という。高校通算32本塁打を誇る右の強打者で、まだ高校生と可能性は末広がり。俊足強打を兼ね備えた「ダイヤの原石」だ。打棒が売りとはいえ、せっかくの武器に磨きをかけない手はない。近本、中野、島田…まずはチーム内にお手本を求める。

 「足のスペシャリスト、尊敬できる先輩方がいる。その技術を教えてもらったりして、これからにつなげていきたい」

 さらにレジェンドに教えを請うチャンスまである。来春キャンプでは、プロ通算9年で盗塁王5度、通算381盗塁を誇るOB赤星憲広氏が臨時コーチを予定。赤星氏が主力としてリーグ優勝を果たした05年の3月17日に生まれた井坪だが、YouTubeでその快足もチェック済みで「技術はまだ全然足りないので、そこは盗んでいきたい」。技術が備われば、敵なしだ。

 この日は、高校時代に一度も届かなかった甲子園を見学。「球場に入った瞬間にウォーッとなりました。あそこでプレーしたい」。そのための武器を、すでに2つ持っている。


▽近年の[阪神]新人体力測定
 ★12年1位藤浪 背筋力203キロに続木トレーニングコーチは「高卒の投手では初めて見た」と驚き。

 ★17年4位島田 30メートル走で同期最速の3秒99。「オフシーズン中で3秒台。まだまだ出ると思います」

 ★18年1位近本 所用のため他の選手と別の日に1人で測定。垂直跳び92センチ、30メートル走3秒87と驚異的な数字。

 ★19年3位及川 6種目中、30メートル走3秒91と垂直跳び73センチがトップで、高い潜在能力を披露。

 ★20年1位佐藤輝 握力で利き手の右手が76.1キロ、左手も73.5キロを計測。両手で同期トップ。立ち幅跳びもトップの2メートル81。

 ★21年1位森木 体組成計「インボディ」で球団現役投手最高の数値101をマーク。写真撮影では肘の柔軟性をアピール。

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2022年12月12日のニュース