阪神・西純に岡田監督が太鼓判 100球超えても球威落ちず「2桁は勝てる力あると思う」

[ 2022年11月8日 05:15 ]

岡田監督(右奥)が見守る中、気合いを入れてブルペンで投げ込んだ西純(撮影・岸 良祐)
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 そら、2桁勝てるんよ!阪神・西純矢投手(21)が7日、第2クール3日目となった秋季安芸キャンプでブルペン入りした。初めて投手の後ろからチェックした岡田彰布監督(64)から今後の活躍に太鼓判を押された右腕。新フォーム習得に向けて試行錯誤を続けており、4年目の大躍進につなげる。

 背後で見守る岡田監督に緊張しながらも、西純は目いっぱいの直球を投げ込んだ。

 「(監督が)後ろに座られていて、力んでしまいましたが、自分のバランスを意識しながら投げられたかなと思います」

 新監督がブルペンで投手の背後から投球を見るのは今キャンプ初。当初は30球で切り上げようとしていたが、熱い視線を感じるにつれ自然と力が入った。約30分間に及んだ105球の投球練習。チェックした指揮官からは賛辞の言葉が並んだ。

 「この中では一番いいやろ。2桁は勝てる力あると思う。もう1人ぐらい西純がほしいな」

 最高の褒め言葉につながったのは、この日の内容にある。今季開幕時の体重90キロから、100キロ近くまでの増量に成功。堂々たる体格もさることながら、最も着目したのは100球を超えても衰えを感じさせなかったスタミナにある。

 「逆に(球威が)上がっていくやんか。ラストに向けて。体つきもどっしりとしとる。痛い、かゆいと言えへんのがええよな」

 この言葉こそが、自身が目指す先発完投型の投手に不可欠な要素だ。3年目だった今季は6勝をマーク。5月18日のヤクルト戦でプロ初完投勝利を挙げるなど頭角を現したが、6月下旬から8月中旬にかけては蓄積疲労もあり2軍で過ごした。体全体を使った新フォームの習得が秋のテーマ。振りかぶってから上げた左足を止めずに踏み出していく形に改造中だ。疲労軽減など狙いは多岐にわたるが、全てはさらなる飛躍を遂げるため。若きエース候補は言う。

 「理想は先発完投型。そういう投手になりたい。何球投げても球速が落ちないのが取り柄というか、持ち味だと思っている。自分はタフさがあると思うので、良さをしっかりと出していけたら」

 来季は2桁勝利&規定投球回到達を目標に設定済み。投手陣の屋台骨を背負う覚悟がある。 (長谷川 凡記)

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2022年11月8日のニュース