巨人・小石打撃投手 トライアウト快投「三振って気持ちいい」背番号209、129キロでソフト中谷斬り

[ 2022年11月8日 11:34 ]

12球団合同トライアウトに登板する小石(撮影・沢田 明徳)
Photo By スポニチ

 戦力外となった選手らを対象とした12球団合同トライアウトが8日、開催され、巨人の打撃投手を務める小石博孝氏(35)が参加した。

 笑顔を浮かべながら背番号「209」の巨人での打撃投手ユニホームでマウンドへ上がり、打者3人と対戦。中谷(ソフトバンク)から今登板最速となる129キロ直球で空振り三振、安部(広島)から三ゴロ、内田(楽天)に左翼線二塁打という内容。持ち前の緩急を見せ、現役続行へアピールした。

 直球に加え、スクリュー、カーブを投げ「今できること、強い球を投げるというっていうのが一番だったけれど、変な緊張感もなく、今出せる力を出し切ったと思う」と手応え。これまで打撃投手として「打たせる球」を投げてきただけに、久々の「打者を抑える球」を投じ「三振って気持ちいいなと思いました」と笑顔。トライアウト挑戦を決めたのは「巨人の打撃投手になる時に、何年後かにまたトライアウト受けたいないう気持ちはあった。今かなというタイミングは夏頃でした」と述べた。

 打撃投手からの現役復帰は過去に元ヤクルトの有沢賢持、元横浜(現DeNA)の西清孝、元オリックスの栗山聡らがいるものの、極めて異例。元西武の小石氏は19年にもトライアウトを受けており、3年ぶり2度目の挑戦となった。

 小石氏は11年ドラフト2位で西武に入団し、左投げの変則投手として通算117試合に登板。2勝5敗1セーブ、防御率4・90の成績だった。1年目にプロ初勝利を挙げた際には得意の俳句を披露するなどファンに愛された。19年限りで現役を引退し、20年から巨人の打撃投手に転身。1軍の主力野手相手に投げるだけではなく、練習のサポート役も買って出ていた。今年も1軍の試合前練習で投げ続けていたが、現役復帰への思いが募り、トライアウト再挑戦を決断した。

 ◇小石 博孝(こいし・ひろたか)1987年(昭62)4月13日生まれ、大分県出身の35歳。鶴崎工では甲子園出場なし。立正大では4年秋に同大学初の東都リーグ優勝と明治神宮大会制覇に貢献。NTT東日本を経て、11年ドラフト2位で西武入団。19年限りで現役を引退した。1メートル78、85キロ。左投げ左打ち。

 ◇トライアウト 参加資格は①2022年または過去NPBに登録されていた選手、②受験回数は2回まで(一度NPBに復帰した選手はリセット)。シート打撃のルールは投手1人が打者3人への投球でボールカウントは0-0から。同じ投手の登板時アウトカウント・ランナーは加算する。審判は今年から3人制となった。

続きを表示

この記事のフォト

2022年11月8日のニュース