日本ハム・ドラ3加藤豪 契約金&年俸計1億円で電撃合意「さらに自分を高めたい」背番号は「3」

[ 2022年11月5日 05:59 ]

新庄監督(左)と笑顔でポーズを決める加藤豪(撮影・尾崎 有希)
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 日本ハムは4日、ドラフト3位指名した加藤豪将内野手(28=前メッツ傘下3Aシラキュース)と契約金、年俸計1億円で契約し、都内のホテルで入団会見を行った。背番号は3。今季米球界10年目でメジャー初昇格を果たしたが、メジャー定着の夢より野球選手としての成長を選び、日本ハム入りを決断した。

 幼少時代からのスターだった新庄監督が隣に座り、加藤豪は「本当に夢のよう。信じられない」と野球少年のような笑みを浮かべた。背番号3のユニホームを身にまとい、日本ハム入りを決めた熱い思いを口にした。

 ブルージェイズに在籍した今年4月にプロ10年目で初のメジャー昇格を果たすも「達成感が全然なかった」と言う。「大リーガーになることに喜びはなく、自分を高めるために夢中になるプロセスに喜びを感じていた。自分に問えば問うほど、日本で学んでさらに自分を高めたいと思うようになった」。自身を高められるなら米国である必要はなかった。

 ドラフト会議が行われた時間帯は、自宅があるカリフォルニア州サンディエゴでは深夜。「寝ていた」と笑った。日本ハムからの指名は「ベッドから飛び起きた」ほどの衝撃だったが、決断したのはわずか数日後だった。自身の代理人に「俺はもう行く」と告げ、飛行機に飛び乗った。

 米国での幼少時代、日本のテレビチャンネルは「札幌テレビ」だけで日本ハム戦が中継される環境で育った。印象に残るのが、北海道移転後初優勝した06年。ヤンキース、マーリンズ時代にコーチだったヒルマン監督の下、現役時代の新庄監督が躍動していた。この日は新庄監督がメッツでのデビュー戦で、一塁から二塁へタッチアップした写真をプリントしたTシャツを持ち込み「自信を持ったプレーを見て人生が変わった」と明かした。

 新人ながら、7日からの沖縄県国頭村での秋季キャンプに参加する。新庄監督から希望のポジションを問われ「4番・捕手」と冗談交じりに返答。しかし、マイナー時代は捕手練習もこなしていたことも明かし、内野全ポジションに加えて万能選手として指揮官の期待も大きい。逆輸入内野手の日本での挑戦がいよいよ始まる。(東尾 洋樹)

 ≪A4用紙2枚にメッセージ≫加藤は入団会見に際し、球団を通じてA4用紙2枚の「メッセージ」を報道陣に配布した。ドラフト当日の心境やメッツと契約中の身で日本ハム入りを決断するまで自問自答を繰り返した日々などをつづった。「なぜ自分は野球をするのか」「日本ハムとのかかわり」「日本人としての自覚と感謝」の3項目、1780字の手紙に熱い思いを書き連ねた。

 ◇加藤 豪将(かとう・ごうすけ)1994年(平6)10月8日生まれ、米カリフォルニア州出身の28歳。ともに日本人の両親の仕事の関係で5歳だった00年に渡米。13年ドラフト2巡目(全体66番目)でヤンキース入り。マーリンズ、パドレスを経て昨オフにFAでマイナー契約を結んだブルージェイズで今季メジャーデビュー。今年5月にメッツ移籍。1メートル85、91キロ。右投げ左打ち。

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