阪神・平田ヘッドコーチ 岡田野球が目指す二遊間へ、85年日本一コンビがゲッツー増で再び黄金期

[ 2022年11月5日 05:15 ]

平田ヘッドコーチ(左)と岡田監督
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 スポニチ秋の風物詩、「コーチに聞く」の第1回は、平田勝男ヘッドコーチ(63)。岡田彰布新監督(64)との二遊間コンビで85年の日本一を達成。05年は今と同じ、監督―ヘッドコーチのコンビでリーグ制覇をした。側近中の側近が新指揮官の素顔を語るとともに、守備に“黄金時代の技”を注入する必要性を説いた。

――岡田監督が目指す野球とは?

 「守り、特に二遊間だね。初っぱなの練習からダブルプレーの連係プレーをしたようにね。われわれが現役時代にやっていたことをもう一回というか、トス一つの精度まで細かく求めるというかね。優勝した85年は、岡田監督が二塁で、俺が遊撃で、内野に厳しい吉田義男監督に育てられているから。近年、毎年のようにリーグワーストの失策数(※5年連続)ということや、今季はヤクルトより併殺が30個くらい少ない(※ヤクルト143個、阪神117個)わけでしょ?マイナスのところがプラスに変われば、大きいよな」

 ――岡田監督との安芸での思い出は?

 「それはね。ここでずっと二遊間のゲッツーの練習だよ。吉田さんに“こんなんノックじゃなくてキャッチボールや”って言われながらね」

 ――その時代と今の選手を比べると?

 「まだまだ。でも、すぐに要領をつかんできているよ。もうスムーズにできている」

 ――ヘッドコーチとして再び岡田監督を支える。

 「17年前の05年を思い出すよ。03年に優勝したチームを引き継いだプレッシャーがあってね。まだ若かったし、元気だった。でも、まだまだこれからよ。ギラギラしてくるのは。今回は、(完成度の点で)当時とメンバーがちょっと違う分、楽しみ。いい選手がいるもん。監督もそう感じてるんじゃないかな。秋季キャンプで、ファームで良かった桐敷、岡留、岩田、村上を見て、いい印象を持っていると思うよ」

 ――岡田監督はどんな人?

 「野球大好き人間じゃない?野球大好き、タイガース大好きということで」

 ――第1次政権(04~08年)と比べて岡田監督の変化は?

 「野球に対するスタンスは一緒。選手の練習レベルをちゃんと見ているからね。まだ実戦じゃないから、選手には、“アピールせんでええ”って独特の言い回しをしているよ」

 ――ヘッドコーチ自ら練習の手伝いを。

 「打撃マシンのボール入れは、選手の状態をチェックできるから、一石二鳥なんよ。広大(井上)が足の上げ方を変えたとかさ。でも、2時間はこたえるよな(笑い)」

 ――打倒ヤクルト。

 「ヤクルトもだけど、DeNAも強いな。打線がいいし、左投手もいい。救援で入江と伊勢が出てきたのも大きい。監督とは、そういう来年の話をしているよ」 

 ◇平田 勝男(ひらた・かつお)1959年(昭34)7月31日生まれ、長崎県出身の63歳。長崎・海星から明大を経て81年ドラフト2位で阪神入り。好守の遊撃手として85年の日本一に貢献し、84年から4年連続ゴールデングラブ賞受賞。94年引退。通算成績は979試合、打率.258、23本塁打、220打点。引退後は阪神でコーチ、2軍監督を歴任。14年侍ジャパンU21代表監督。右投げ右打ち。

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