ソフトバンク　PS連勝もギータ弾も天敵・由伸に止められた！柳田思わず「ボールや～」

パCSファイナルステージ第1戦   ソフトバンク0－5オリックス （ 2022年10月12日    京セラD ）

＜オ・ソ＞9回無死1塁、柳田は見逃し三振に倒れ悔しさのあまり絶叫する（撮影・後藤　大輝）
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　セ、パ両リーグのクライマックスシリーズ（CS）のファイナルステージ（6試合制）が12日に開幕。パはレギュラーシーズン1位のオリックスが、同2位のソフトバンクに5―0で先勝した。8回無失点10奪三振と快投したエース・山本由伸（24）の前にソフトバンク打線は沈黙。柳田悠岐外野手（34）の連続試合本塁打が4、プロ野球記録だったポストシーズン連勝記録も18で止まった。オリックスはアドバンテージを合わせて2勝とし、13日の第2戦に勝てば日本シリーズ進出に王手をかける。

　主砲の勢いも、チームも、何もかもを相手エースに止められた。0―5の9回無死1塁で柳田の5試合連続本塁打のかかった最終打席。フルカウントから2番手平野佳のゾーン内の外角直球を見逃すもストライク判定。「ボールや～」とぼやいた。4打数無安打2三振で、レギュラーシーズンを挟んだ連続安打は6試合で止まった。

　試合直後、藤本監督は首を大きく左右に振ってベンチ裏を通過。会見では、オリックス山本の内角攻めを自軍投手陣の見本となるように促した。

　「山本くん、良かったね。やっぱりね。うちも、それができていないところですから。山本はそういうコントロールがあって、当てちゃいけないけど、当ててもいいという気持ちでいけるかどうか」

　精密機械のような制球力で、してやられた。柳田への徹底した内角攻めを称えるしかなかった。2回先頭の1打席目は4球すべてが内角直球。フォークを挟み最後は153キロを空振り三振。4回2死ではオール内角直球3球で二直。7回先頭では3球直球後の内角低めに落ちるカーブで一ゴロ。えぐられ続けた主砲が沈黙し続ければ、味方も絶好機でことごとく連鎖した。

　5回1死二、三塁は、柳町、甲斐が変化球に空振り三振。8回2死二、三塁でも同様に周東のバットが空を切った。「なかなか、何とかねえ。点を取りたかったけどね」と指揮官は小声だ。山本には計10三振を喫し、8回無得点。CSでは16年のファイナルS初戦で日本ハムに0―6で敗れて以来の零封負けだ。プロ野球記録を更新していたポストシーズンの連勝記録も18で止まった。

　リーグ覇者のオリックスには1勝のアドバンテージがあるため2勝。ソフトバンクはファイナルSを黒星発進となった。「まだ2敗。明日から切り替えて頑張ります」。拙攻に加えて、投壊の課題も浮き彫りとなった。まずは、攻守での切り替えが急務だ。　（井上　満夫）

《13日先発板東　三度目の正直》13日のCSファイナルS第2戦に先発する板東はCS初登板に向け、「新しい気持ち。短期決戦で負けられない試合ばかり。シーズンとは違う雰囲気」と気を引き締めた。オリックス戦は今季3度目の先発。過去2戦は黒星を喫しているだけに「今度こそ三度目の正直のつもりで。吉田さんの前に走者をためないように意識しながら丁寧に投げたい」と意気込んだ。