80打点到達の阪神・佐藤輝、虎73年ぶりの快挙 “師匠”糸井引退試合へ弾み「良いところ見せる」

[ 2022年9月21日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神4-5DeNA ( 2022年9月20日    甲子園 )

<神・D>8回2死一、二塁、佐藤輝は左前に適時打を放つ(撮影・奥 調)
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 虎党に希望を抱かせた8回の攻撃のトリを飾ったのは、佐藤輝だった。原口の適時打で1点を勝ち越し、なおも2死一、二塁。和製大砲の執念の一打に、すでに大盛り上がりの甲子園のボルテージは最高潮に達した。

 「いつもですけど、しっかり打てると自分に言い聞かせて、自信を持って打席に入って。必死に食らいついた結果、良い結果になってよかったです」

 エスコバーに2球で追い込まれながらもファウルで粘った末の8球目。助っ人左腕の156キロ直球にバットを折られても、持ち前のパワーで押し込んだ打球は左前で弾んだ。二走が生還。この一打で今季80打点に至った。球団の入団2年目以内では、49年別当薫以来の節目に到達した。

 3打席目までは3三振に倒れるなど、今季ワーストの5打席連続三振を喫していた。4回1死一、二塁では際どいコースへの投球を見逃し三振。思わず球審の方を振り返る一幕もあった。もどかしい打席が続いたが、勝負どころで意地を見せ、すでに85打点の大山との“生え抜き80打点コンビ”を結成。ただ、大山と打点そろい踏みした試合の連勝は、18試合でストップした。

 痛恨の敗戦でBクラスに転落し、残りは5試合。21日広島戦は兄貴分として、師匠として、背中を追ってきた糸井の引退試合となる。「最後、(糸井)嘉男さんに良いところを見せられるように。そういう試合にしたい」と背番号8。自らの一振りで超人の花道を飾り、猛虎の有終の美へとつながる1勝をつかみ取ってみせる。(阪井 日向)

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2022年9月21日のニュース