「魔の9月」呪縛を解けず…阪神・青柳、12戦勝ちなしに無言 3冠キープも6回踏ん張れず

[ 2022年9月21日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神4-5DeNA ( 2022年9月20日    甲子園 )

<神・D>6回無死一、二塁、牧に勝ち越し適時打を打たれた青柳(撮影・成瀬 徹)
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 阪神・青柳がまた勝ちに見放された。1―1の6回に1点を勝ち越されたところで降板。8回に味方が1度は逆転して黒星こそ逃れたものの、9月は20年からこの試合まで12戦未勝利(8敗)になった。味方の援護に恵まれず、今回も「魔の9月」の呪縛を解けなかった。

 6回途中4安打2失点で7奪三振。数字だけを見れば決して悪くないものの、矢野監督が「粘ったとは言ってもヤギ(青柳)の求めているピッチングじゃないと思うし、これでいいというピッチングでもなかったと思うけど」と手厳しかったように、本調子といえる内容ではなかった。

 初回、佐野にあっさりと先制ソロを被弾。3回1死満塁は持ち味の粘りで無失点に切り抜けたものの、6回は先頭の神里に四球を与え、佐野、牧に連打を浴びたところでマウンドを降りた。

 降板時点で104球も投じていた。厳しく突いてボールが先行し、DeNA打線が第1ストライクにあまり手を出さないことも重なって、球数を要した。このカードの直近2戦も6回116球、5回105球を投げさせられ、チームを勝利に導けなかった。影を潜めていた制球難が、このカードになるとぶり返し、この日も3四球でリズムを崩した。

 12勝目を挙げた8月2日の巨人戦を最後に7試合、白星から遠ざかる。登板前は「これだけ負けていたら1回抹消されてもいいと思うけど、投げさせてもらえる。がんばるしかない」と意気込んでいたものの、結果を残せなかった。悔しさのせいか、普段は誠実に対応する右腕が、言葉を残さずに球場を後にした。

 矢野監督は「まだあると思うので、がんばってもらいたい」と次回登板に期待をかけた。順当なら27日のヤクルト戦(神宮)に先発する。勝利数、勝率、防御率でリーグトップに立つ右腕の復調なしに、この先のチームの進撃もありえない。(倉世古 洋平)

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2022年9月21日のニュース