モーリー・ウィルス氏が死去 元ドジャースの盗塁王 息子は元阪急のバンプ氏

[ 2022年9月21日 08:26 ]

89歳で死去した元ドジャースのモーリー・ウィルス氏(AP)
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 メジャー伝説の盗塁王で、息子のバンプ・ウィルス氏(70)が日本の阪急に在籍していたことでも知られている元ドジャースの内野手、モーリー・ウィルス氏が19日夜、アリゾナ州セドナの自宅で死去。20日に家族からの知らせを受け取ったドジャースが公表したもので89歳だった。死因は明らかにされていない。

 ウィルス氏(現役時は180センチ、77キロ、右投げ両打ち)は1951年にブルックリンに本拠を置いていたドジャースに遊撃手として入団したが、メジャーに昇格したのはロサンゼルス移転後の59年。26歳8カ月という遅いメジャー・デビューだったものの、83試合に出場したルーキー・シーズンでワールドシリーズ優勝を経験し、63年と65年もリーグ制覇に貢献した。

 1960年からは6シーズン連続でナ・リーグの盗塁王。シーズンMVPにも選出された62年には、タイ・カッブ(元タイガース)が1915年に樹立していたメジャーの盗塁記録(96)を更新する104盗塁をマークし、これはルー・ブロック(元カージナルス)が74年に118盗塁をマークするまでメジャー記録だった。(現在の記録はリッキー・ヘンダーソンの130=82年)。

 その62年には球宴でもMVPにも輝いており、レギュラーシーズンでは同率の場合に3試合のリーグ優勝決定戦があったために165試合にフル出場するという珍しい記録も樹立している。

 現役通算では1942試合に出場して打率・281、586盗塁。40歳での引退時のオフには南海が選手兼任コーチとして獲得を目指していたが実現せず、80年にシアトル・マリナーズで監督を務めたものの成績が振るわず、翌年のシーズン途中で解任された。

 その後、阪急で臨時コーチに招かれたこともあり、レンジャーズに6シーズン在籍して196盗塁を記録していた息子のバンプ・ウィルス氏は83年と84年にその阪急でプレー。203試合に出場しているが、周囲に嫌悪感を抱かせる練習態度やサインを無視するなどで当時の上田利治監督の怒りを買い、84年シーズン途中で退団となった。

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