阪神・江越 OP戦球団1号「風に乗ってくれた」 オリ・杉本&4スタンスの「ハイブリッド打法」ハマった

[ 2022年2月28日 05:30 ]

オープン戦   阪神9ー4ヤクルト ( 2022年2月27日    浦添 )

<ヤ・神>7回無死一塁、江越は左越え2ランホームランを放つ(撮影・椎名 航)
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 阪神・江越が外野手争いに生き残った。7回1死一塁。ヤクルトの育成右腕・丸山翔の内角直球を左翼席へ放り込んだ。オープン戦チーム1号の同点2ランだ。

 「ちょっと詰まったけど、風に乗ってくれたかなと思います」
 プロ7年間で通算打率・191の「守備・走塁の人」が生まれ変わりつつある。オフの打撃フォーム変更が奏功。この日の本塁打をあわせ、今春の対外試合5安打のうち3本が長打だ。

 打撃の先生は「4スタンス理論」の藤井康1、2軍巡回打撃コーチと、昨季のパ・リーグ本塁打王の杉本。両者のいいとこ取りをした“ハイブリッド打法”が好調の秘けつだ。

 ただし、この日に限っては、「ラオウ」の影響が大きい。杉本は、ポイントを捕手寄りに近づけて打つ打法を身につけたことで、振り回していた外角の変化球に対応できるようになり、クビ寸前から本塁打王になった。

 通算440打数で185三振、実に4割を超える確率で三振をしていた江越にとって、杉本は、境遇も、打者のタイプとしても最高のお手本だった。オフの合同自主トレに転がり込み、打法を吸収。ポイントを近づけて打てているからこそ、この日の一発も「詰まってOKだと思っている。いい打撃ができた」と自画自賛した。

 死球で出た3回には二盗を決めた。先発奥川は、9勝を挙げた昨季、レギュラーシーズンの対戦で、盗塁を7回企てられて全て成功を許していた。そのクイックの弱点を突いて好機を広げ、坂本の右前打で快足を飛ばして生還。足と守備は誰もが認めるところ。バットのアピールが続けば、レギュラーに近づく。(倉世古 洋平)

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