日本ハム・細川 朗希158キロ仕留める イチロー先生の指導でフルスイング身上に

[ 2022年2月20日 05:30 ]

練習試合   日本ハム1―1ロッテ ( 2022年2月19日    名護 )

初回2死、細川は佐々木朗(右)から中前打を放つ (撮影・西川祐介)
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 日本ハムの細川凌平内野手(19)が19日、ロッテとの練習試合で佐々木朗希投手(20)から中前打を放った。158キロを仕留め、昨季から通算3打数2安打とキラーぶりを発揮。昨年10月にプロデビューしたばかりの高卒2年目が、初の開幕1軍入りへ、新庄ビッグボスへの猛アピールを続けている。

 剛速球にフルスイングで挑んだ。初回2死走者なし、カウント1―2から佐々木朗が投じた外角直球は、この日最速の163キロ。2500人の観衆がどよめき、細川も「びっくりした」と目を丸くした。しかし、引き立て役では終わらない。続く158キロ外角直球を中前に運び、新庄監督からも拍手を送られた。

 「ヒットが出たのはプラスに捉えている。自分では(球は)見えていた」。先発を決めるガラガラポン抽選器で3番を引き当て、「3番・中堅」で先発出場した。佐々木朗とは昨年10月23日以来の対戦。前回の最速は157キロで「僕の中では(体感速度の変化は)あまりなかった」としたが、その試合でも153キロ直球を中前打していたイメージのまま、再び直球を捉えた。

 佐々木朗は1学年上のスター。智弁和歌山時代は対戦経験はなかったが「高校生でこれだけの可能性があるのかと感じた」としつつ「それだけのビッグな選手に負けたくない」と闘志に火を付けてくれた存在だった。

 日本ハムからドラフト4位指名を受けた際、「このままじゃプロの球に負ける」と自己分析していた。高3冬に直接指導を受けたイチロー氏(マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)がフリー打撃で全球右翼へ柵越えを狙う姿勢を目の当たりにし「(当時)47歳であれだけしっかり振っているのに、自分がちょこちょこやるのは違う」。1メートル74と小柄だが、フルスイングが身上となった。

 今春は1軍キャンプスタートし、内野手登録ながら外野手としてもプレーして出場機会の幅を広げている。「(争いに)食い込んでいけるようにしたい」というイチロー氏の教え子が、ビッグボスチルドレンの一番手に名乗りだ。 (東尾 洋樹)

 ◇細川 凌平(ほそかわ・りょうへい)2002年(平14)4月25日生まれ、京都府出身の19歳。嵐山小2年から野球を始め、嵯峨中3年時にボーイズリーグ日本代表として世界大会優勝。智弁和歌山では1年春からベンチ入りし、1年夏、2年春夏、3年夏の交流試合で甲子園出場。20年ドラフト4位で日本ハム入団。1メートル74、71キロ。右投げ左打ち。実家は1919年創業の老舗水上売店船「琴ケ瀬茶屋」。

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