ソフトバンク・又吉 ダル流カットボールお披露目 甲斐も松田も藤本監督も絶賛「7回は又吉」

[ 2022年2月20日 05:30 ]

<ソフトバンク宮崎キャンプ>ブルペン投球を終え甲斐(右)と話す又吉(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンク・又吉克樹投手(31)が宮崎春季キャンプ第5クール初日の19日、A組に合流した。即日ブルペンに入り62球を投じ、一級品のカットボールで首脳陣らをうならせた。新型コロナウイルス感染の影響で福岡・筑後のC組キャンプスタートで出遅れたが、中日から国内フリーエージェント(FA)で新加入した変則右腕が「7回の男」筆頭格の片りんを見せた。

 合流した日にブルペン入りした又吉は1球ごとにコースと球種を変えた。より実戦に近い状況を想定し、62球。カットボールは変化球最多の16球を投げ込み、自由自在に操られたボールはミットに吸い込まれた。

 「まずはカットボールが投げられる前提で捕手にも配球を組み立ててもらう。そこの精度が上がっていかないことには、他の(球種の)精度も上がらない」

 投げ終えると、バッテリーを組んだ甲斐とホームベースの対局に立ち、何度も軌道を確認。昨年、SNSを通じてダルビッシュ(パドレス)から教わったカットボールは左打者の胸元をえぐる武器となり、66試合登板で防御率1・28をマークした。「そこを使うことができたから、去年の成績になった。対策はされるでしょうけど良いから続けようかな」。オリックス・吉田正や西武・森などパ・リーグで一流の左打者にも果敢に攻めていくスタイルを貫いていく。

 独立リーグ(香川)でプレーしていた13年から交流があり、17年はともに侍ジャパンだった甲斐からは「どの球もいいけど、カットが良い」と称賛され、打席に立った松田は「リリースが見にくいので右打者は難しい」と舌を巻いた。

 捕手の後ろから熱視線を送った藤本監督も「やっぱり、あのカットボールは使える」と目を丸くし、「今までの実績で森が9回。8回モイネロ、7回は又吉」と改めて勝利の方程式での起用方針を明かした。

 練習前には、円陣を組むナインに笑顔であいさつした又吉。「初めて来る宮崎なので、ワクワクといろんなことを知るドキドキもある。残り10日だけど、中継ぎの1枠を奪い取るための期間にしたい」と力を込めた。通算400試合登板を誇るタフネス右腕が初日から存在感を示し、生命線を見せつけた。 (福井 亮太)

 《津森 ブルペン投球を志願して見学「吸収したい」》
 3年目の津森が又吉に「弟子入り」した。FA新加入の中継ぎ右腕のブルペン投球を志願して見学し、「自分の持っていないものをたくさん持っている。どこを意識しているのかなどを聞いた」と教えを受けた。昨季45試合に登板し、今季も中継ぎの一角を期待されている。ライバルではあるが、「又吉さんの知識を吸収していきたい」と今後も学び続ける。

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