阪神・大山 今春初「左翼」でV撃!“マルチな男”が絶好調 勝負強さ発揮で22年初勝利導いた

[ 2022年2月13日 05:30 ]

練習試合   阪神3-0楽天 ※特別ルール ( 2022年2月12日    沖縄・宜野座 )

<練習試合 神・楽>初回、大山が中前に先制適時打を放つ(撮影・成瀬 徹)
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 阪神・大山悠輔内野手(27)が沖縄・宜野座キャンプ第3クール3日目の12日、楽天戦に「3番・左翼」で先発出場し、決勝打&好守の奮闘で22年初勝利に貢献した。打撃では初回1死三塁から中前適時打を放ち、守備では今春初めて実戦で外野にも就いた。佐藤輝との4番争いが激化する中、すでに三塁、一塁、左翼と先発3試合すべてで安打を記録。“マルチな男”が今春は好調だ。

 今の大山には余裕の風格が漂う。充実した結果がすべてを物語る。得点圏で迎えた初回1死三塁の場面。カウント2―1から左腕の藤井が投じた外角へのツーシームを捉えて中前適時打を放った。

 昨季は得点圏打率・205と苦しんだ。しかし今春は勝負強さを発揮。待望の22年初勝利に導く決勝打に表情を引き締めたが、矢野監督は「内容もしっかりした打席が多い。積極的に一発で仕留めることができているのはさすが」と目を細める。6回2死からの第3打席でも快音。2ストライクと追い込まれながらも右腕・吉川のカーブを中前に運んだ。11日の日本ハム戦に続くマルチ安打で好調ぶりを示した。

 キャンプイン後に和製大砲は「一打席一打席、一球一球を意味のあるものにしたい」と明かし、ここまでは有言実行で結果を積み重ねている。佐藤輝との4番争いも激化。対外試合3試合で打率・625と佐藤輝の同・417を上回る数字をたたき出すなど、存在感は日に日に増している。

 この日は今春初めて実戦で外野の守備にも就いた。2回無死の場面では黒川が放った左翼線への飛球は風でファウルゾーンに流された。その難しい打球も見事に捕球。華麗なスライディングキャッチで味方投手を救った。

 唯一の打球処理も軽快な動きで観客席のファンを沸かせた。あくまで外野はオプションの一つ。それでも矢野監督は「(外野は)厳しいなという感じはなかった。できそうだなという感じ」と及第点を与えた。

 昨春は2月12日に背中の張りで途中離脱するなど、苦しんだものの今年はひと味もふた味も違う。対外試合ではすでに三塁、一塁、左翼を守り、先発3試合すべてで安打も記録。“マルチな男”大山が17年ぶりのリーグ優勝、日本一に向けた原動力となる。(長谷川 凡記)

 ▽昨春キャンプの大山 2月9日までの実戦3試合で9打席、6打数無安打。12日の紅白戦で空振りした際に腰付近を押さえるしぐさを見せ、直後の守備から交代した。腰背部の張りで別メニュー調整となり、28日のヤクルトとの練習試合で実戦復帰したが、計5試合で10打数1安打と精彩を欠いた。

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